第3話 もなかと、地割れのラーメン屋台。

え~、わたくし、篠崎もなかと申します。かわいい眼鏡女子高校生なので、あります。

前回、散歩途中で対空戦車と出会い友達にしたところで、公園に腰掛けたので、あります。

すると、突然地響きを感じ、目前の土が割れたのであります。


え?


ちなみに、カバン(元戦車)の名前は結城かのん。

割と人間っぽい名前してるよね。


───────────―――――――――――――――――――――――――――


うるせぇ!すげぇうるせぇ!

土が割れたのはいいんだけど何しろうるせぇ!

爆音が過ぎるよ!!

土埃で何も見えないから目の前で何が起きてるかわからない…

ゴホッゴホッ…



土埃が収まった。

すると目の前に、


ラーメン屋台があった。

らぁめんやたいがつちからはえてきたんだ。


怖いわ~…末恐ろしいわ~…


びっくりして固まっていると、屋台の兄ちゃんから声がかかってきた。


「へいらっしゃい!」


「やって来たの貴方ですけど…」


「へいらっしゃい!!」


「あっごめんなさっ」


「何食べるんだいお嬢ちゃん!!うちは豚骨しかないよ!!」


「塩ラーメンで!」


「あいよ!豚骨ラーメンね!!」


「ハヒ…」


「あたしも塩ラーメン食べるよ♡」


「???????」


屋台の兄ちゃんとやりとりをしている間に、かのんがいつの間にかわたしと同い年くらいの女子高生の体になっていた。

やっぱり何にでもなれるんじゃないか…末恐ろしいわ~


「あいよ!そっちのお嬢ちゃんは塩ラーメンね!」


「なんで?!?!わたしも塩がいい!てかそう言った!」


「そっちのお嬢ちゃんの方が可愛いよ!」


…病みそう。

メンタルブレイク待ったなしなんですけどぉ…

パパ活辞めよっかな…


まぁかのんはわたしと対極的な姿をしてるからね、好みは人それぞれさっ;;


とりあえず豚骨ラーメン食べよう。

久しぶりのラーメン!


「へいおまちン!!」


「うまそ~!!」

「おいしそ~♡」


やばい、めっちゃ美味そう。

幼馴染に飯テロして無限にマウント取れそうなくらい美味そう。

じゅるり…


いただきます!


あぁもう!!美味しすぎる!!

言葉が出ない!!

あァァ~~~↑↑↑


夢中になって凄い勢いで箸が進む。

何杯でも行けそうだよぉ…♪


「縺翫>縺励>縺九>?」


「縺吶▲縺斐¥縺翫>縺励>縺ァ縺呻シ」


もはや屋台の兄ちゃんの顔すら見ずに、ひたすらにラーメンを食べ進めた。


「ねぇねぇ…?」


何やら怪訝そうな顔をしながらかのんが顔を覗き込んでくる。


「どうかした?」


「え、今何話してた?」


「普通においしいです~って、」


「とてもそうには聞こえなかったけど…」


「いやいやそんなことは~……あでも言われてみれば。」


いつも母と文字化けで話してるから何も違和感なかったけれど、普通の人は文字化けで話さないのだ。

かのんが普通の人なのかは知らないが…たぶん我が家だけだと思われ。


でもなんでいきなり屋台の兄ちゃんは文字化けで話し始めたんだろう?


聞こうと思い、顔を上げると、




閑散とした公園が1680万色に光り輝いていた。

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もなかトリップ ~World's End~ 雪猫すい @yukineko-31

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