第2話 もなかと、対空戦車。

そうそう、わたくし篠崎もなか。

今散歩中なのですわ♪おほほほほ♪


…んで、なにか向こうに見えるけど、何ですの?

物凄い大きs、大きい!!大きいですわ!!

ていうかさっきから地響きがすごいのですわ。

そしてかなりのスピードで迫ってきてるのですわ~~!?!?


───────────―――――――――――――――――――――――――――


向こうから巨大な何かが突進してくる。

よくよく見たらどうやら戦車っぽい…え戦車?!

私のことが見えてないのか、スピードを変えずに依然突進を続けている。

このままだとぶつかっちゃう…!!


ドーン!!!


「う~わ♡なんか人がいたみたい!www死んじゃったかな~?♡ごめんごめん♡」


「生きてますよ~」


止めれた。戦車止めれた。


それにしても。


なんで街中で対空戦車が走っているんですかね。

しかもメスガキだし。


「バババババババババババババ」


「ちょっと!何してるの??」


何の予告もなしに空に向かって砲弾を乱発し始めた。

さすがは対空戦車、と言ったところなのだろうか。

街中なんだよなぁ…


とりあえず対話を試みる。


「こんな街中で何してるの~??」


「バババ…え?何?」


「なんで戦車が街中を闊歩してるの~??」


「暇だから。」


「は?」


「そういうあなたも何処に行くの?1人じゃ寂しいから付いてくよ♡」


「ただの散歩だけど…」


するとさっきまで巨大な対空戦車だったものが、ちょうどいいサイズのカバンになった。

持ち手は柔らかくて良心的だ。

このカバン(元対空戦車)、何にでも変形できるのでは…??


忘れていたが、心地よい空気やよくわからないメスガキ戦車のせいで時間は過ぎていってはいるものの、散歩の行き先を決めていないので、何も無い限り途方も無いまま彷徨う事になってしまう。


祝日の所為かお店はだいたい閉まっているので、ひとまず近くの公園にでも向かうとしますかな。


生憎、私の住んでいるところ、そこまで都会でもないからお店閉められるとコンビニしか行くあてがなくなっちゃうんだよなぁ…


───────────―――――――――――――――――――――――――――


公園に着いた!


辺りには人の影はない。


…まぁ割と田舎だし。




…?


下から突き上げられるような感覚。


周りの土は震えている。


何?


何が起こるの?


誰かに話したいが、カバン(元戦車)は静かな息を吐いている。起きて…;;




その時、目前の土が割れた。

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