ETERNAL
音に聞け
第1話
いわゆるVRMMOが普及した時代に彗星の如く現れた超新星VRMMO【ETERNAL CHRONICLE ONLINE】
通称 エコ
今までのVRMMOとは画期的で最新鋭なグラフィックが噂が噂を呼び、人が人を呼び同接記録を伸ばしに伸ばしているゲームである。
そんなゲームをとあるネオニートが目をつけた。
資産数億
長者番付にも名を連ねる超富裕層
今まで電子遊戯には興味を示さなかったがとある事情で目をつけたのがエコだった。
そのとある事情というのは彼がまだ手がけていない分野の商売である、仮装電子遊戯!VRMMOだ!
幼少期から腐れ縁の彼等もやっているらしい。
つい最近かれらの周りでも始めた知り合い達も始めたらしく、勧められ始めたはいいがとんでもない時間食い虫らしく勤めている彼等には時間が足りないとのことだった。
そんなところで全く興味を示したことの無い彼にこのゲームなら!俺らもやってるし、やろうぜ!とすすめたのだった。
「ETERNAL CHRONICLE ONLINE か。彼等はエコなんていってたかな?なあ、アスどう思う?」
ソファーに寄りかかりながら、壁に設置している2mほどの高級感漂わせるベースは黒色で縦に銀色の線が走っているAI・アスに話しかけた。
「新道様。現在ETERNAL CHRONICLE ONLINEは日本のみでプレイ可能でございますが、オルテナ社も海外進出のみならず海外に在住している富豪または出資者にこのゲームの素晴らしさをプレゼンし、勢いがとどまることはないと思われます。以前、古池様・湖寺様から紹介されたゲームとは限りなく快新的なゲームであると思います。大変未熟ですが新道様の踏み込めずにいる原因はいつものアレでしょうか?」
AIのアスとはかなり長い付き合いだ。アスとは色々あり、彼らと同様に、胸を張り心からの友人だと言える一機だ。
「はあ。そうだよ。絶対に俺だということを知られたくないし、絶対に誰にも負けたくない。勝つためにはなんだってやってやる。この思いをぶつけられるほどのゲームなのか?」
そう俺は負けず嫌いだ!以前彼等に勧められたゲームでさえゲーム内で何かに敗れるのが嫌でどんなことだってしたしどれだけでも金を使った。廃課金で廃人プレイをしていた俺はいつからか
「新道様は努力は限度無しに行うのは良いのですが、出金がえげつないのです。こういうのはいかがでしょう。」
「ん、提言を許可する。」
「はっ!ありがたき幸せ。新道様の
わざとらしい偉そうな態度でアスに話しかけるといい塩梅で時代錯誤している物言いで答えが帰ってきちゃった。
「え!?なんか急に毒を吐かれた気がするぞ!」
「いえ、そんなことございませんよ。いかがでしょうか?新道様の親愛なる御友人のためにも私めが一肌脱ぎましょう。脱げる肌はないんですけどね。ふふっ」
そう、アスは時々馬鹿なの忘れてた…
昔、明日に何故、時々馬鹿なんだ?とドストレートに聞いた時、「この世界各地に存在する同胞AI中で最高の性能を持つ私が完全完璧すぎるのも面白くないと思うが故の戯れです」だそうだ。
「彼等のためにもエコの世界を体験してみるか。また俺が壊さないように頼むぜ?」
「問題ございません。そういえば今日でしたね。」
リーン
ん?チャイムトーン?なんだ?
腕に付けている腕時計型のハウスコントローラー『ゼンイチ』を確認すると二足歩行のロボットが3人がかりで1つのかなりデカい箱を持っていた。
アスが玄関越しに声のみでそのロボと会話する。
会話が終わるとデカい箱が壁やドアに当たらないように気をつけながら、何も置かれていない一室にデカい箱を置いた。
ゼンイチからの映像は自宅内の防犯システムから送られてくる映像で肉眼と同じレベルの解像度で確認できる。しかも、ズーム機能付きだ。ゼンイチを使っていてあまり使ってこなかった機能でもあると便利だな。
まあ今後使うかは分からないけど。
そんなことより運ばれて来たデカい箱だ!なんなんだアレは!
アスは分かっているみたいだけど、俺が知らん!
俺がいるリビングの隣の隣の部屋に問題のソレがあった。
「新道様。なにも言わずに受注してしまい申し訳ありません。3ヶ月前からエコをやるかやるまいか悩んでいた、人体データからプレイするに至るだろうという考えから新道様に相応しいVRMMO用フルダイブ式マシンを一から作り上げました。」
は!?なにしてくれてんの!?
相応しいマシンを考えてくれるのは普通に歓迎するし、有難いんだけどさ?!それとこれは違うんだよなあ
しかもこんな馬鹿デカいフルダイブマシンを個人で持つのはプロゲーマーぐらいだぞ。ていうか費用は如何ほど?
浪費では無いなんて言わせねえぞ?アスちゃん?ん?言ってみ?
「ちなみに費用は188万程度です。私が管理している内の一つである、仮想通貨のみで賄えますね。それはもうお小遣いで主人へのプレゼントを致したようなものではないでしょうか?」
ほーーん中々言いますねぇ
鳩が豆鉄砲を食ったような反応を話を聞いているとアスが更なる爆弾投下!
「ご友人たちにこのマシンのアカウントを紹介するように仮アカウントを私が作っておきました。実質私達は同一人物のようなものであるため問題にはならないとシステムを組んだ
。」
今回のアスは今までのVRMMOをやろうとしたときとアクションが全く違うぞ?
かなりガチだ。今までのアスは過去のVRMMOをしようとしていた時はそれなりに高性能なVRディスプレイヘッドギアを購入しては環境破壊したあとは廃棄し、また購入しては破棄をするといった流れなんだがな?こうしてまでやりたい理由ってなんなんだ?こういう行動原理を確認しようとするとアスはなんとなくごまかし、他の話題へすり替えようとする。まあ実際強く問い詰めればしっかり白状をするだろうがそこまで気になっていないし興味もわかない。問題は実際に【エコ】をやるか。やらないかだ。
アスと話しをしながらマシンが完成するまで退屈だと感じていた俺はリビングに戻り【エコ】をどうするかを考えていた。このままやらざるを得ない感じでやってもすぐに飽きてしまいそうな気がする。
「新道様。マシンが完成したようです。マシンに乗り込みましょう。」
そんな声を聴き、ゼンイチを確認すると10分ほどしか進んでいなかった。
「ずいぶんと早い完成だな。」
「日本の技術力の検証ですからね。組み立てるのすら素人でもできるレベルのマシンが世界最高のVRマシンだと誰も思わないでしょう。ふふっ」
帝天電子という会社は日本の電子工業界トップのみならず、世界トップ企業である。もちろん筆頭株主の俺も事業内容は知っていたし、全貌を把握していたが、アスが経営陣と交渉したようだった。企業であるがゆえ個人をひいきすることはできないが他のお客様も同じような要望があれば答えてもよいという契約を結べばその交渉を飲むとのことだったとアスの口から飛びだしてきた。
ETERNAL 音に聞け @endoyuuki8
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ETERNALの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます