第22話 急にどうしましたの……? 〜可憐視点〜
※本当にごめんなさい。
地獄は次回に持ち越します。
日付ギリギリになり、ちょっと執筆が間に合いませんでした。
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〜可憐視点〜
雄治様は御自身のお母様と一緒に帰って来ましたわ。
正確には、お母様の方は遅れて帰ってきましたの。
雄治様のお母様……面と向かって会うのは初めてですが、とても綺麗な方ですわ。
スーツを着こなし、オフィススカートも似合ってますの……なんと言いますか、バリバリのキャリアウーマンですわね。
女性が憧れる女性とは彼女ですわ。
雄治様のお姉様……優香様も素晴らしい人物で間違いないのですが、優香様と違ってだらけた感じが一切なく、髪も金髪に染めてません。
優香様がダウナー気味で、お母様はオフィスレディ。
ええ、二人とも個性的でとてもグッドですの。
お母様……雄治様にそっくりですわ。
そうですわね、優香様は髪が金髪なので……どっちかと言えば、お母様の方が雄治様に良く似てます。
「雄治様のお母様……初めまして、お名前は伺っております……杏奈様、ご機嫌よう」
「……………え?ふぉ、ご機嫌よう!?」
とても落ち込んだ様子でしたが、私の姿を目にすると驚いて何度も瞬きをしております。
『異世界転生かしら?』と何度も呟いてましたが、私は現代人としてこの世に性を受けましたわ。
そのあと、私はキッチンで料理の準備をしている雄治様の下へと向かいます。
「雄治様、お手伝いしましょうか?」
「……いい」
「え?──あ、はい、ですわ」
………え?
少し……いえ、かなり不機嫌になってますわ。
ど、どうしてですの?
ついさっきまで良い感じでゲームしてましたのに、帰って来たら別人みたい……本当にどうして?
私が、クイーンブラッドと一緒にパンツを見学していたのが、バレてしまったのでしょうか?
綺麗に折り畳んで、元の位置に戻しましたが、それでも気付かれてしまいましたのでしょうか?
──私はクイーンブラッドとの会話を思い返す。
『カレン……絶対バレないから、見るだけ見るだけ』
『雄治様の信頼を裏切る訳にはいかないですわ』
『……興味ないの?』
『ありますわ』
『でしょ?』
『でも我慢しますわ』
『なんで?』
『信頼を裏切りたくないので』
『バレなきゃ裏切りにならないよ?』
『するなと言われた事をするのは裏切りですわ』
『それは裏切りじゃないよ』
『……え?じゃあ何ですの?』
『過ちだよー?』
『……それもダメでしょ』
『人は過ちを繰り返して成長するんじゃないかな?』
『……それは』
『………行こ?』
『…………しかし』
『絶対バレないから……それに、ユウジのパンツ見た事ないでしょ?』
『あ、ありませんわ!当然でしょ?そんな関係ではないですし!』
『見てないなら尚更見よーよ』
『はぁ?意味が分かりませ──』
『妄想が捗るよ?』
『……え?』
『ユウジのパンツを見れたら、膨らむよ……卑しい妄想が……してるんでしょ?』
『………まぁ……はい……』
『それに雄治は『見張ってて』って言ったんだよ?私を止めろとも、カレンに行くなとも言ってないよね』
『………いや……え?詰め方がエグすぎますわ!めちゃくちゃ上手いこと乗せようとして来て怖いんですけど!?』
『能書き垂れても、妄想してるんでしょ?』
『……はい、私は雄治様で卑しい妄想をしておりますわ』
『……じゃあ行こっか……パンツ見に』
『イエス・ユア・ハイネス』
──乗せられてしまいましたわーーー!!
あの子、本気になったらこちらの考えを先回りして説得してきますのよ!!恐ろしい王族パワー見せられましたわ!!!
言い訳のしようがない。
どうしましょう。
素直に謝るしかないですわ。
「……雄治様」
「……なに?」
「………パンツ覗いてごめんなさい」
「……え?俺のパンツ見たの?止めたんじゃなくて?」
「んん!?パンツで怒らせたんじゃないんですの!?」
「そんなしょーもない事で怒らねーよ。いや、レイナだったらムカつくけど、金城さんなら別に良い」
「ど……どうして?」
「いや……まぁ良いでしょ」
「え、ええ」
「金城さん」
「はい?」
「しばらく、ここに居てくれないか?」
「このキッチンにですか?」
「料理……作れる自信無かったけど、なんか金城さんが側に居ると作れる気がするんだ」
「…………」
「さっきも、凄く落ち込んでたけど、金城さんと話してたら元気になったんだ……だから側に居て欲しい」
「………ぁ、はい」
──あ、あれ?パンツを見たのに、こんなサービスまで許されますの?
今日で私、死にますのね?
好きだった幼馴染と可愛がってた後輩に裏切られたので、晴れて女性不信になりました リョウタ @ryoutar
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