第2話

「ふぁ〜あ」



シアは起き上がってすぐ浴室へ向かう


次に食堂


両親ともに朝が早いので基本的にいるのは

ロレスぐらいだ


「おはようロレス」


「おはようシア」


そう答えるロレスはどこか眠たそうだ…


「また夜更かししたの?」


「うん……」


「あんまり遅くまで起きてると体に悪いよ?」


「はーい、」


食べ終わるとシアは急いで書庫へと向かった


「お昼ご飯にはでてきてよ?」


「わかった」


走りながら答えたシアはすぐに見えなくなってしまった


書庫には、相変わらず誰もいない



静かな書庫にはシアの鼻歌だけが響いている



「やっぱり面白いなぁこの作品」



本を抱きしめながらシアが言った



「へぇ〜?どんな人が書いてるの?」



「リサ・メーテさんって人」



隣から覗き込んでいたロレスの獣耳が小さくぴこぴこしている



「って、いつからいたのロレス!!」




「いつから、って今だよ?

シアがなかなか来ないから迎えに来たの」




時計を見ると針は12時を指していた


「ごめん。本に集中しててすっかり忘れてた」



「いいよ。それより早くご飯食べよう」


食堂に着くとロレスの準備した料理が置いてあった

相変わらず美味しそうだ


「お父様とお母様は?」


「今日は忙しいから外で済ませるって」 



「ふーん。ロレス午後の予定は?」



「特にないけど…悪い顔してるよ?シア」


あの顔をしてる時のシアにあまりいい思い出はない、


「街へ行こう!!」


「うぅ…やっぱり変なこと考えてた」


ロレスが苦い顔をしながら答えた


「人もいっぱいいるしやめようよ」


「やだ、行く」


そこからは2人による猛烈な話し合いだった、


         一時間後


シアは交渉と代償の末勝利をもぎ取ったのだった…


「よし、行こうシア。」


「やったぁぁ〜…」



「そのかわり僕から離れないでよ?」


「わかってるって〜」


食事を済ませると2人は街へ出掛けた


街には色々なお店が出ていてとても賑わっている


「あれ美味しそう!! 」


「あのアクセサリー可愛い!!」


2人は色々なお店を見て周り


気がつけば夕日が街を包んでいた


「そろそろ帰ろっかロレス」


「うん帰ろっか」


家に帰るとシアは浴室。ロレスは食堂へ向かった


シアが浴場から出てくると2人は晩御飯を食べ始めた


あれだけ歩いたのだ。シアは少し眠たそうだ


晩御飯を食べ終わるとシアはロレスが片付けているのを待った


「ふぁ〜あ」


「僕ももう終わるからいいよシア」


「うん……おやすみロレス」


「おやすみ…シア」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

一度目の生 @Rustfeast

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る