第46話 真の勇者誕生! ただし、偽物。
僕はラインハルホに仕えることにした。
サクラコの頼みを断れなかった。
「ヒロアキよ。久々だな」
玉座に座るシロウが僕に告げる。
「フワ様が無くなられて残念です。痛み入ります」
「うむ。母上は何者かに殺害された。ヒロアキ、お前何か知らないか?」
「いいえ」
僕は間接的にだがシロウやサクラコの母親、つまり先代の王様の妃を殺害した。
サクラコには内緒だ。
このラインハルホに仕えるのはその罪滅ぼしもある。
「それに、サクラコもどこかに行ってしまった。ヒロアキ、お前何か知らないか?」
「いいえ」
僕はしらばっくれてばかりだった。
サクラコは僕の孤児院にいる。
彼女はシロウと何かもめた時、役に立ちそうだか。
「……そうか」
シロウは残念そうだった。
僕はそんな彼にこう言った。
「最初に言っておきますが、僕は真の勇者っぽいけど、実はそうじゃありません。そこんとこよろしくお願いします」
僕はシロウにそう言って置いた。
「分かっている。お前がたまに起こす奇跡の様な力があればいい。こちらでお前を真の勇者に仕立て上げるから、安心してそれらしく振る舞え」
「はい」
僕は自分の子供が真の勇者であることも隠しておくことにした。
ラインハルホのために、自分の子供を捧げたくない。
ゆくゆくは僕は孤児院がある貧乏領地に、真の勇者を王とした国を作り、世界を征服したいと思っている。
「シロウ王」
「何だ?」
「先代の王様、ライデン王の遺言書を見せてください」
シロウは困った顔をした。
「この前、城で火災があり焼失したのだ」
「……そんな」
嘘だ。
こいつは嘘を言っている。
よーし、こうなったら……
偽の真の勇者として仕えるながら、王様の遺言書を探し出してやる。
◇
次の日、僕は早速、シロウ王に連れ出された。
行く先はジャンク王国。
ジャンク城の5大王が集まる会議室に向かった。
「これが真の勇者か……」
5大王の中でも最も実力を持つイジューイ王が僕の顔を見て、顎に手を当てた。
つづく
貧乏領地を押し付けられたので、美少女孤児院を作ったら最強の勇者になった うんこ @yonechanish
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。貧乏領地を押し付けられたので、美少女孤児院を作ったら最強の勇者になったの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
近況ノート
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます