エピローグ その後……
それから、月日は流れ……。
五年後。
「まさかこんな日が来るなんてね」
「それはこっちのセリフですよ。まさか、あなたが……」
「新郎さん準備をお願いします」と扉の外から声を掛けられ話を中断した。
「それじゃあ、行ってきますね」
俺がそう言うと綺麗な着物に身を包んだその人は笑顔で送り出してくれた。
その足で新婦の待つ部屋に向かう。
扉をノックして中に入った。
「正輝君。どうですか?」
「うん。綺麗だよ」
純白のウエディングドレスを着た由美はあの頃よりも数段と大人っぽくなって、より一層美しい女性になっていた。
「お義母さんは?」
「さっきまで俺のところにいたよ」
「そうですか。お義母さんも喜んでくれてるんでしょうか?」
「そりゃあ、娘のこんな晴れ舞台喜ばない親はいないでしょ」
「そうだといいんですけどね。今だから話しますけど、お義母さんも正輝君のことが好きだったんですよ」
「うん。知ってたよ」
「え、そうなんですか?」
「それを知ったうえで言ってるんだよ。綾崎……今は峰本か、先生だって喜んでくれてるよ」
俺は由美の震えている手をそっと握った。
きっと、いろんな葛藤があったんだろう。それでも俺と結婚することを選んでくれたんだ。この先どんなことがあっても俺は由美を守り抜く。その覚悟が俺にはある。
扉がノックされウエディングプランナーの人に呼ばれた。
「それじゃあ、行こうか。俺たちの新しい未来へ」
「はい。行きましょうか!」
一足先に俺は結婚式場に案内され、たくさんの人の拍手に包まれながらバージンロードを歩き、新婦の由美が来るのを待った。
やがて、扉が開き竜一さんと一緒に由美が姿を現した。
純白なベールで顔を隠した由美は竜一さんの腕を持ち、ゆっくりと俺の元へと歩いてきた。
竜一さんから由美の手を受け渡される。
ウエディングプランナーさんの進行のもと、神父さんの誓いの言葉を聞き、指輪を交換した。
そして、俺たちは永遠の愛を誓う口づけを交わした。
由美は今までで一番輝いた笑顔をしていた。
☆☆☆
ご愛読ありがとうございました。
いつも、ハート、星を、作品につけてくださっている皆様ありがとうございます!
多少、いや、かなり強引な終わりにしてしまいました笑
どっちと付き合うか、結婚するか、話を書きながら考えてました。
結果的にこんな形になったわけですが、これでよかったのかなと個人的には思ってます。
途中からはこの展開にしよって思ってたのは内緒です笑
反響がよければ、二人が付き合った後の話や綾崎先生と付き合うパラレルワールドを書くかもしれません笑
では、次の小説でお会いしましょう☺️
酔い潰れていたお姉さんを助けたら、俺の学校の教師で『女神様』と崇められていた件。 夜空 星龍 @kugaryuu
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