第32話 令和5年6月 野菜の生育状況及び価格見通し

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野菜の生育状況及び価格見通し(令和5年6月)について


目的

産地の出荷判断と消費者の購買行動の最適化。

野菜の供給及び価格の安定を図る。



方法

農林水産省による東京都中央卸売市場への聞き取り。

14品目の野菜の生育状況、出荷及び価格見通し。

東京都中央卸売市場外への流通物も同様の傾向。



◎今月のおすすめ :なし

生育は概ね順調で、価格は平年並みとなる見込みです



◎今後の生育、出荷及び価格見通し


注)見方について


主産地( )書きは令和4年6月の入荷シェア

出荷見通しは(平年(直近5か年平均)比)

上・出荷見通し 6月前半/後半

下・価格見通し 6月前半/後半

「平年並み」とは平年との比率が80%以上、120%未満のこと


順調 = 普通、問題がない状態

良好 = 普通より良い状態


矢印は1月からの出荷量推移



品目  : だいこん(→↓→ →→→)

主産地 : 青森(54%) 千葉(22%)

育成  : 前進傾向

出荷  : 平年並み/平年並み

価格  : 平年並み/平年並み



品目  : にんじん(→→→ →→→)

主産地 : 千葉(68%)

育成  : 順調

出荷  : 平年並み/平年並み

価格  : 平年並み/平年並み



品目  : はくさい(→→→ →↓→)

主産地 : 長野(55%) 茨城(25%) 群馬(19%)

育成  : 前進傾向

出荷  : 平年並み/平年並み

価格  : 平年並み/平年並み



品目  : キャベツ(↑→↑ →→→)

主産地 : 千葉(45%) 茨城(23%) 群馬(13%)

育成  : 順調

出荷  : 平年並み/平年並み

価格  : 平年並み/平年並み



品目  : ほうれんそう(→↑→ →→→)

主産地 : 群馬(32%) 茨城(31%) 栃木(21%)

育成  : 遅延傾向

出荷  : 平年並み/平年並み

価格  : 平年並み/平年並み



品目  : ねぎ(→→↑ →→→)

主産地 : 茨城(58%) 千葉(22%)

育成  : 順調

出荷  : 平年並み/平年並み

価格  : 平年並み/平年並み



品目  : レタス(→→→ →→→)

主産地 : 長野(74%) 群馬(20%)

育成  : 順調

出荷  : 平年並み/平年並み

価格  : 平年並み/平年並み



品目  : きゅうり(→↓→ →→→)

主産地 : 埼玉(25%) 群馬(23%) 福島(12%)

育成  : 順調

出荷  : 平年並み/平年並み

価格  : 平年並み/平年並み



品目  : なす(↑↓→ →→→)

主産地 : 高知(32%) 群馬(19%) 福岡(16%)

育成  : 遅延傾向

出荷  : 平年並み/平年並み

価格  : 平年並み/平年並み



品目  : トマト(→→→ →→→)

主産地 : 栃木(23%) 熊本(18%) 愛知(11%)

育成  : 順調

出荷  : 平年並み/平年並み

価格  : 平年並み/平年並み



品目  : ピーマン(→↓→ →↓→)

主産地 : 茨城(69%)

育成  : 順調

出荷  : 平年並み/平年並み

価格  : 平年並み/平年並み



品目  : ばれいしょ(→→→ →↑→)

主産地 : 長崎(56%) 静岡(17%)

育成  : 順調

出荷  : 平年並み/平年並み

価格  : 平年並み/平年並み



品目  : さといも(→→→ →→→)

主産地 : 鹿児島(43%) 輸入(20%)

育成  : 順調

出荷  : 平年並み/平年並み

価格  : 平年並み/平年並み



品目  : たまねぎ(→→→ →→→)

主産地 : 佐賀(35%) 兵庫(25%) 香川(10%)

育成  : 順調

出荷  : 平年並み/平年並み

価格  : 平年並み/平年並み




野菜の生育状況及び価格見通し(令和5年6月)について

https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai_zyukyu/attach/pdf/index-35.pdf



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 さといもで初めて「輸入」という表示が。

 ほとんど中国、次いで韓国台湾産だそうで。

 さといもの自給率は70%弱らしいので、時期によっては輸入品が多くなることもあるでしょう。

 とはいえ前年はそんなこと無かったので、単純に取引量が増えたのだと試算します。

 つまり輸入品が選ばれている。理由は? 価格が安いからでしょう。


 さといもがわざわざ14品目の野菜に選ばれている時点で自給率のシェアもそれなりかと思われます。にも関わらず輸入品が多い。

 よく国産と中国産の価格差の引き合いに出されるのがにんにくですが、こちらの自給率は40%。そもそも世界中のにんにくが中国産なので大量生産による低価格は頷けます。

 しかし中国産さといもはナイジェリア、カメルーンに次ぐ世界3位。

 もちろんアジア向けの輸出でほぼ日本に来ていると考えるのは妥当ですが、国産と中国産の価格差って2倍もないんですよ。

 それをわざわざ輸入するのって、需要と供給だけではない別の力が働いているのでは……? と勘ぐるのは陰謀めいてますかそうですか。


 タピオカの原料はキャッサバで火付け役は台湾発祥のお店。このままでは里芋の輸入量が減らされると危機感を抱いた某国の計略により、タピオカは日本に根付く前によくある一過性ブームの一つという烙印を押されてしまったのだ――


 こうやって陰謀論を生み出すのも面白いと思います。


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99.9%為にならない蕪四季投資のすゝめ ~なんで野菜すぐ高騰してしまうん~ いずも @tizumo

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