祖母の言葉

バブみ道日丿宮組

お題:正しい祖母 制限時間:15分

祖母の言葉

 人に役立つことをしなさいと、亡くなった祖母が口酸っぱくいってた。

 だからか、自然と役に立つことができて、やがて学校で生徒会長というポジションについた。

 生徒会は、私以外は全員男子。

 私ができない力作業がいる業務をやってもらってる。

 繊細で重要な作業は私がほとんどこなしてる。

 ピンク色の視線を向けられてることは知ってるが、業務に差し支えないし、無視してた。

 胸とか、おしりとか、ふともも。そして下着を見てくる彼らは、どこにそんな欲を感じてるのだろうか。

 たかが私のものだ。そんなに良いものだとも思わない。

 出るところがでてるとはいっても、中学生サイズ。おしりはぽっこりとした安産型で、ふとももも大きくない。

 学校のルールで、スカートが高い位置に固定される関係以上、下着が見える時は多い。

 学校に行くまでにある坂とか、階段とか、ふとした風とか。ほんとうに些細なことですぐ下着が見えてしまう。見せ下着を女子生徒は毎回履かなければならない。

 そういったことが起きれば、まさにその瞬間を待ってましたと、男子生徒たちは毎度のように女子生徒のお尻を注目してた。

 そういった性に関する制度をなくしてくれという意見が毎度大量に入ってくるが、私の一存ではどうにもできないことだ。

 一応対応中としてあるが、進むことはないだろう。

 昔からこうなってるというのだから、これが正しくて、役に立つことなのかもしれない。

 性になれさせるだとか、思春期で成長させるためにやってるだとか、いろいろな考えが頭をめぐるが答えはでない。ちなみに校長に聞いても知らなかった。

 いっそのことスカートをなくして、下着だけにしてみるのも一つかもしれない。

 これはまぁ大ブーイングで生徒会長をやめることの原因になるだろう。

 なかなか難しいものだ。

 祖母の時代ではどうであったのだろうか。

 同じようにピンク色に支配された男子生徒が発生してたのか、もっと過激であったのか。

 あるいは、男子が暴走したとか。

 昔の資料を見てみても、状況はわかってこない。

「……うーん」

 やはり、祖母がなくなるまえにいろいろと聞いておけばよかったのかもしれない。

 私にとって、人生の先輩であり、母でもあった人。

 スーパーウーマンに見えた彼女も病には勝てず、命を落とした。


 だから、私は遺言のように、祖母の言葉を信じてる。

 

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