第2話スキルが色々とやばい②
(お…お?なんだここ?水の中?って呼吸ヤベェだろ!水中て!え死ぬ?まさかの?転生したてで?なんか見たことある展開やな!いや喜んどる場合ちゃうわ!いや喜んでねぇわ。て違う!とりあえず水の中から出ねぇと!…………てあれ?呼吸してなくね?いやしてんのか?わっかんねぇけど慌てる意味ないんかい。なら落ち着こう。それにしてもここほんとにどこ?)
そうやって今の俺の状況を整理しようとした時、なぜかわからないけど、なにかに押し出されるような、引っ張られるような、そんな不思議な感覚が襲ってきた。
(なんだ?急に眩しく)
「おんぎゃぁぁぁあ!おんぎゃぁぁぁあ!」
うるせえ!誰が泣いてんだよ!
「おんぎゃぁぁぁぁあ!おんぎゃぁぁぁぁあ!」
泣いてんの俺じゃね?
「うわぁぁぁぁぁぁ!にゃぁぁぁぁぁぁ!」
俺だなこれ。これ絶対俺だな!てかそうだよな!転生だもんな!赤子からだよな普通!
「無事に生まれてくれたようね」
そう言って拭われた俺の頭を撫でる人がいた。『誰?』って思ったけど本能と状況から『あ、母さんか』と理解する。
(えらい美人さんやなぁ)
それから特に何もなく、俺、ナインは一才を迎えた。フルネームはナイン・アルセン・フォールド。長いね!
異世界転生系ラノベ主人公みたいな、赤子の頃から訓練!みたいのはこれっぽっちもなく、何かしらの出来事も、ステータスを見れると言うこともなく、普通の赤子として過ごしてた。家族の名前を覚えるとか、文字を覚えるくらいしかすることがない。兄弟は俺合わせて5人だそうです。多いね。あぁ、暇すぎて覚醒しそう。
そう、なんでかは分からないけど文字は読めないのに、何を言っているのかはわかる。文字も読めるようにしてほしいって思うのは俺だけカナ?テンプレの下位互換カナカナ?
俺、2歳になりました。はい拍手!パチパチパチパチ!まぁ、2歳になったからなんだって話だけども。ははは!
そうそう、最近………特になんもなかったわ。ごめんなんもないわ。いつも通りおぎゃってるだけだったわ。
3歳になりました。この前、暇だったので立とうとしたら歩けました。家族全員驚いてたけど、俺が一番驚きました。はいはいと立つの2ステップ超えてたのね俺。
歩けたおかげで色んなところに行けるようになった。まぁ、結局、だからなんだって話だけども。
そう、みんな知ってた?暇を極めし前世の記憶持ちのベイビーってベッドの上でマット運動するんだぜ?ソースは俺。
5歳になりました。若干拙いながらも話せるようになりました。今日、社交界デビューだそうです。
「ナイン、自信を持って堂々と行きなさい?」
この人は父さん。イケメンさ☆
性格もノリも良い、真のイケメン。名前はロード。めちゃくちゃ強い。
「はい!りょーかいです!」
「元気が有るのは良いけど、羽目を外しちゃダメよ?」
この人は母さん。生まれた時も言ったけどめっさ美人。そして、すごい人。何がって?頭の良さと強さ。名前はメルナ。
「わかってます!」
今日はいつもより忙しい。4歳になってから一人で歩き回れるようになって、いつも動き回ってるけど、今日はそんな暇はない。
なんてったって社交界デビューと、ステータス解禁日なのだ。ちなみに、この世界は5歳からステータスがわかるようになるらしい。だから5歳の誕生日って言うのはこの世界で大事なことらしい。
そんなこんなで、社交界は終わりました。面白いことは何もなかった。ははは。
「いよいよ、ナインのスキルがわかるんだね」
「緊張しすぎよ?ロード。もう4回やったじゃない」
「何回やろうとなれる気はしないよ」
いや、俺より緊張してますやん。しすぎですやん。
「あ、次ぼくのばんなので行きますね!」
「ええ、いってらっしゃい」
「が、頑張るんだよ!」
何を頑張るのよ。
「頑張ることないでしょ?」
ほらないって、心配しすぎなのよ父さんは。
スキルを見る場所は教会の中。中で待ってた神父さんについて行くと、個室の中に入れられる。
「こんにちは!よろしくお願いします!」
「はい。よろしくお願いします。元気がいいですね」
中では、優しそうなおじいちゃんがいた。机と、扉側に椅子が一つ。反対側におじいちゃんが座っている。机の上に水晶があるけど、まあこれで見るんだろうね。
「じゃあ、この水晶に手を付けてください」
あってました。
「はい!」
手を付けてから3秒くらい経って、何かが出て来た。水晶の中とかじゃないんだね。
「わぁ」
何が出たかわ、みなさんお察しの通り、半透明の板、いわゆるステータスです。
「おぉ、これはすごい。スキルが4つあるね」
すごいそうです。やったね!俺はと言えば『わぁ』って顔のまま動いてません。感動で動けません。
ステータス———————————————
スキル
《宇宙恐竜》
《
《ステータス閲覧》
《鑑定》
————————————————————
宇宙恐竜があるだけで、俺は嬉しいです。他のは確かに気になるけど、宇宙恐竜があるだけで嬉しいです。
「はい、紙に写しました。これを君の父上と母上に渡しなさい」
「はい!」
気づいたらすることしたそうなので、帰りましょう!
ちなみに、おじいちゃんが《宇宙恐竜》やらに触れないのは、そういう決まりみたいです。デリケートなものなんだって。
異世界転生でスキル【宇宙恐竜】を手に入れ無双する〜危ないから使わなかったら1年バカにされたから、これを機に解禁してみる〜 不定形 @0557
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