異世界転生でスキル【宇宙恐竜】を手に入れ無双する〜危ないから使わなかったら1年バカにされたから、これを機に解禁してみる〜

不定形

第1話スキルが色々とやばい①

「うん?おーーん?…ここどこ?」


 壁も床も天井も全て真っ白な謎の空間。白すぎて面白いねこれ。長時間いたら発狂しそう。


「あー、えっと?俺何してたっけ?」


 少しずつここに来る前のことを思い出してゆく。


「確か俺は、知ってる人間の中で最もおバカな従兄弟と一緒に遊ぶために、集合場所に向かってて、その途中に、、、あぁ!思い出した!そうだ、俺は人生最大の人助けをしたんだった」


 そうだそうだ、集合場所に向かっている途中に、俺の大好きな怪獣のおもちゃを持っていた女の子がトラックにはねられそうになってて、おもわず飛び出して轢かれたんだ。いや俺はラノベの主人公か!


「ラノベの主人公か!」


 なんか腹立ったから叫んでやったわ。

 一人で叫んでいたら突然、老人が後ろから話し掛けてきた。お前どこから出てきた?いつからいた?お化けより人間の方が怖いっていうけど確かにそうだなこれ。こわ。


「すまぬのぉ。あのトラックに乗っ取ったのわしなんじゃよぉ…」


「は?何してんの?」


 丁寧に接してやろうと思ったけどやめた。このクソジジイふざけやがって!


「すまぬのぉ…ほんとにすまぬのぉ…お詫びと言ってはなんじゃが、異世界に転生させてやろうと思っとんじゃが、どうかのぉ?何か願いを5つほど叶えてやろう。どうじゃ…?」


 もの凄く申し訳なさそうにそう言ってくる。まぁだからって許さんけどな!ハハハ!


「そんなことより生き返らせてくれよ」


「それは無理なんじゃぁ」


「ナニユエ?」


「そんなに睨まんでおくれ?お主を生き返らせれない理由は、お主の体がバラバラになってしまってのぉ…生き返ったらあまりにも不自然なんじゃ」


「???」


 おい待て今こいつなんて言った?俺の体がバラバラ?は?


「その、引いた時にの、あたりどころが悪かったのか、」


「バラバラになったと?」


「、、、すまぬのぉ。」


 この老いぼれがぁ!だから『異世界に転生』なのかよ!そうだよな!生き返れてたらこっそりやるもんな!

 あーくそ!俺は宇宙恐竜大好き男平崎絶斗ひらさきぜつとさんだぞ?その俺がもう宇宙恐竜のうの字の描き始めの一角目を書こうとしないような、そんな世界に転生?ふざけやがって!い、いや、待て!確実に無いとは限らない!もしかしたら他にも転生か転移かしたやつが広め——


「それは無いぞ?」


「に゛ゃ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」


 なんてことだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

 しってたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!


「願いは5つあるんじゃ、それでなんとかしたらええんじゃないのかのぉ?」


 そうだ、5つ願いを叶えてもらえるんだった。


「おれの好きな怪獣の絵を一つずつ、大きさは美術館に展示されてる絵くらいで」


「それだと5つの願いが絵に変わってしまうぞ?それで良いのか?不老不死でもいいんだぞ?」


「あぁ。むしろ5つもあって感謝ものだ。」


「うぅむ、、、しょうがない。お詫びとして物足りんから、わしからいくつかスキルを渡そう」


 スキル?そんなのがあるってことは魔法とかモンスターとかがいるとか?なわけなわけ。


「もろもろ存在るぞ?」


「おぅわ!口に出してねぇぞ俺!え?もしかしてだしてた?」


「心くらい読めるぞ?ワシは神じゃからな」


 え?このジジイが神!?馬鹿も休み休み言えよ!その歳まで厨二病拗らせてんのかよ!きっつ!!!


「とりあえずお主には3つのスキルを与えようかのぉ」


「なんのスキルだ?」


「【不老】と【収納】と【宇宙恐竜】じゃ」


「宇宙恐竜ですって...!?」


「お主が考えておるその宇宙恐竜じゃ」


「マジかよありがとうジジイ!」


 踊っちまうぜぇ!うぇぇぇぇい!!


「ひとつだけ、忠告をしておくぞ?スキル《宇宙恐竜》は強力すぎる。下手せんでも世界など滅ぼせるほどじゃ。気をつけて使うのじゃぞ?」


「わかってるわかってる。強すぎるなんてわかってる。わからなかったら義務教育からやり直しや!」


「よくわからんが…わかっておるならいいのじゃ。それじゃあ転生を始めるぞ?準備は良いか?」


「ああ!」


「ではいくぞ!【転生】!!」


 (自称)神が魔法?かなんかを唱えたら、俺の足元からそれはそれは眩く、大佐が居れば「目がぁ!目がぁ!」と叫んで転げ回るくらいに眩い光が放たれ始めた。


「お主が今から生まれ変わるところは貴族の家じゃ!一応気をつけるんじゃぞ!」


「ラノベはもういいっての!後眩しすぎて大変です!!でもまあ忠告ありがとな!じゃあなジジイ!お前も事故気をつけろよ!また会おう!」


「頑張ってこい!」


 その言葉を聞いたとき、俺の意識は闇の中へ落ちていった。

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