アカシック・レコード

Naikuro@シロ naisiro@ク

第一話

日本の魔境。そう呼ばれる街が存在してる。それが東京


何でもありだがそれ以上に酷い街だった


明る日中は人並みが多く観光客も多い。至って平和な街


だけど夜中になると変わる。犯罪等が蔓延る街に変わる


その中で酷い組織がマフィア。犯罪組織になる。その組織は無慈悲で普通の人間では有り得ない力を持つと言われていた


東京の一部はスラム街で外れたモノや、盗みなどして生きるしかない人達が多く居た


私もその一人だった。髪は伸び切りボロボロの服を着ていた


この数年何も食べてない。普通なら死ぬのに死ねない


多分私にも力があると思う


それでも分からない


その時に目の前に人が立っていた。ゆっくりと顔を上げると黒い服装で黒いロングコートを羽織った人が


「へぇ。死んでるのに生きてる人が居るとは聞いたけど……流石に凄いね。私の元に来ない?」


手を差し伸ばしてくる。警戒した。怖いとかじゃない。怪しいとかでもない


ただ……奇妙な感じがしたから


だから私は手を取らなかった


「凄いね。君は生き残れるよ。気に入ったよ」


そう言って私を担ぎあげた。私は暴れたがその人の力が強いのかビクともしなかった


そのまま私は連れ去られる


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


そのまま建物に入った。見た感じは大きくてビルみたいな建物で


「その子は?」


受付の人かな?。聞いていた


「あー、有望な子を拾ってきたよ。ボスに伝えておいて」


そういうとそのまま連れられてエレベーターの中に


初めて見た……


沈黙のままエレベーターは目的の階に着いて再び歩く


そのまま部屋に入ると私を放り投げて


「さて。私の娘になろっか?」


そう言ってフードを外すと白銀の髪が靡かせてた


見た感じは綺麗な少女で私の目線に合わせてしゃがみこみ


「私は紫式部。貴女と同じ『異能力(アカシック・レコード)』持ちよ。貴女と同類で……どうしようもない犯罪者だよ」


そう言って微笑み私の頭を撫でた


汚いのに……私を……余りにも白く……人間とは思えなかった


そのまま私の手を引いて水やらお湯をかけられて現れた


「綺麗な黒い髪ね」


そう言って洗われていく


私は少しだけ悩んだ。信用していいのか……でも、犯罪者と言われて警戒してしまう


「貴女には私が拾った事が幸運であり……不運なのよ。だって……私が教えられるのは殺しと犯罪だからね……」


そう言って悲しげな声で言う。本当に分からない……


気が付くと彼女に吹かれていて


「日本人形みたいね。綺麗だよ」


鏡に映る姿は私とは思えなかった。漆黒の髪色で白と黒のオッドアイ


「と言うよりか……怪我してるね。痛くなかった?」


私は首を横に振った。優しかった


それだけでも……嬉しく感じた。絆されてる気がした


それでも……良いかなと


彼女は全身の傷だらけの私の体を手当し始めた


酷い場所は包帯とか巻かれていて


「そのオッドアイ……綺麗だね」


私はその瞬間に彼女に抱きしめて泣いた。涙は出ないと思ったけど……出ていて、まだ私の中に感情が残ってるのを感じた


彼女は何も言わずに私の頭を撫でてくれて、気が付くと私は意識を落としていた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


目が覚めると何時の間にか服を着せられていて、ベットに寝かされていた


こんなに寝たのも久しぶりだった


起き上がると部屋には誰も居なくて置手紙だけが


────


少しだけ用事があるから好きに過ごしていいよ。帰ってこなくてもいいし……自由にしていいよ


部屋に置いてあるやつは勝手に持っていても良いよ。貴女の得意な盗みでもね


────


そう書かれていた。目の前には服が置かれていて、私は手に取っていた


白のシャツに赤色のチェック柄のスカート。腰には斜めがけになったベルト、そして黒のロングコートに腕には腕章が


少しだけ気になったけど私は部屋からでることにした


受付を通り過ぎたけど特に何も言われることなく外に出た


明るい日差しが目に入り手で視界を遮ってしまう


スラム街なんて日中は殆どボーッと過ごしてるだけだったから


そのままスラム街へと足を動かした


夜中とは違ってやはり人通りは多く賑わってる。観光地もあるから余計に


それでも、これは表の顔。裏の顔は酷い。それを知るのはそれを知ってるモノと……スラム街だけ


東京の闇はそれだけ深く濃い存在。それを生み出してるのも政府で敢えて放置してる事さえ思う


だから誰も疑わない。それがそうだと言うのだから。不幸になる人は見捨てられる


それがこの世界だから

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