ひとひら草子 ―― 愛の雫
ももいろ珊瑚
―― 愛の雫 ――
慈しみの女神は答えた。
『愛を与えるのです、そして――』
〝ワハハハ……ワハハハ…… 〟
女神が最後まで言い終わらぬうちに、それを聞いた神々が腹がよじれんばかりに笑いたてた。
仕方無く、女神が口を閉ざしたので話は途中で途切れてしまった。
◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇
何が起こったか?
何故、神々が笑ったのか?と申せば……
◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇
――ここは久遠の昔
様々な力を持つ者、神と呼ばれしもの達が集う
今はどなたが、
その力を
「時こそすべてを生みださん、時の流れがすべてを創造し動かし、その
『
瞬間に時の針が動き、無辺であろう
すると風がたち、『
「
確かに
大小の物体は浮き散らばり、のちに『
時間は流れ続ける。 神達はことの成り行きを待った。
しかし、
「待つだけではどうしようもない、ここは
「
それまで興味を示さず、遠巻きに眺めるだけでいた神々も、ショーでも始まったかと
回転するうち冷えて、外見の
光の神が
けれどまたもや主役となる筈の
まだ存在の若い水の神が、
「
そして振り返り、光の神の後方に
「
水の神は
手から散った水は個々に、
しかし光の強さや弱さ、自身の熱で、それは
その
それらの
そして美しくなり得た
……あらゆる条件は揃っている筈なのだ
何が足りないのであろう
いったい何が……
神々は考えた。
考えるのだが、どの神にもその答えが
これらの神達を、静かに見守っていた女神が居た。
「私にも少し手伝わせて
女神は静かに申し出た。
「貴女に出来るものならば、どうぞ好きになされば良いでは無いか」
まだ存在の若い水の神は、
「
この時、女神が答えた。
「愛を与えるのです、そして――」
と、そういうことある
「なんです!愛を与えるですと?」
光の神は
「ただの
「おいおい、そうもぞんざいに時間を
大いに
「
そう
「女神には
そう
そしてその深い
他の神々の許しも
女神は
「
水は光に
風を
岩山を
大地はその
光は、水と大地に受け入れられ、力を
こうして、
無数に生まれた
これを
それらは
――――――――― END
ひとひら草子 ―― 愛の雫 ももいろ珊瑚 @chanpai
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