姉が目を覚ますために

自身の部活の頑張りを願掛けに主人公の姉の目覚めを願い日々を過ごす少女の学園物語。暢気な性格なはずの主人公も事故が切っ掛けで目を覚まさなくなった姉を心配しないはずがなかった。高校受験の年だという微妙な時期もあり精神的に不安定になりつつあったが、姉の親友と彼氏の支えにより心の平衡を保つことができた。
初めて会った当初は姉の親友の彼氏に良い印象を持っていなかったが時が過ぎるにつれてその人の良さを知る。

ある旅行をきっかけに主人公自身の内に秘める恋心を知る場面の物語は秀逸。

その思いを秘めたまま姉が目覚める3年後まで過ごすのだが、とある経緯で姉や他の主人公たちの面前で自身の気持ちを吐き出してしまい周囲と大きな溝を作ってしまう切っ掛けとなった。
どれだけ主人公が姉の親友の彼氏を思っても自身の気持ちは届かないと感じて、主人公のことを好きと言ってくれる同級生(中学来の腐れ縁)と付き合おうとするがお互いの心に食い違いが生じ上手くいかない。
終幕は作者が意図したかどうか知らないが、他の編(隼瀬香澄編)と別の未来を迎えることになった。
これに関してほかの人が読んだらどう思うかは知らない。