事故により植物人間になってしまった可哀そうな主人公

だが、事故より約3年の月日が経って目覚める物語。
いきなり3年後から始まるのではなく目覚めるまでの月日の経過がしっかりと描かれている。未覚醒の時、主人公の周囲の状況を共有していたという超常現象的な話も盛り込まれていた。1回目は心?意識?が完全覚醒していなかったため周りを困惑させてしまう。2回目の完全覚醒で成り行き上で主人公の親友の彼氏と恋仲になってしまい、その彼を本気で好きになってしまう。元カレも好き戻って来て欲しい、親友の彼氏も好きになってしまったと言う2重の恋に囚われながら自身の将来の道を探し始めた主人公。
作者の配慮かこの主人公には3つの結末が用意されていた。

1.元カレとよりを戻す終わりの最後は事故のせいで参加できなかった高校卒業式を親友や多くの友人らによって再現されるという心温まる締めくくりだった。感動でちょっと涙した。主人公が周りからどれだけ慕われているのか親友や友達たちにどれだけ恵まれていたのかが理解できる終わりだった。

2.親友の彼氏を奪ってしまい、元カレとは決別する結末。ちゃんとした理由でくっつくのだが擁護できない・・・。

3.元カレ(主人公が未覚醒状態時に別の彼女ができてしまっているしかも主人公のもう一人の親友)からも親友の恋人からも手を引き二人の親友との友達としての繋がりを望んだ結末。主人公の芯の強さが見える終わりだった。恋がらみで女の友情はないと思っているが現実にあり得るならこれはこれで綺麗な締めくくりだと感じた。

最初の場面で花言葉を語る分が多くみられるのだが女の人は本当に花言葉とかが好きなのだろうか?