何のかんの言って、人間はしたたかなのだろう

 色々と妖怪ものを読み漁っている身分ですが、冒頭の妖怪を売るという設定からまず引き込まれますね。
 実際に読んでみても、確かに主人公を筆頭に登場人物たちは普段の日常であるがごとく妖怪を売買しています。単なる珍しい動物を扱うように。
 妖怪を人間よりも上位の存在だと思える人には目新しく、そして人間の強さしたたかさを感じられる一作です。