蛇足
「ただいま。文は…まだか」
二人が交際を始めてから10年目の今日、二人が暮らすこの家でパーティをする約束をしていた。
芳信がリビングに入って、電気を点けると机の上に丸められた紙が置いてあるのが見えた。
「あ?今朝、捨て忘れたのか?」
不審に思いながら手に取ると、付箋が貼ってあるのが見えた。
『片づけをしないなんて芳信らしくもない。然るべきところに出すように』
懐かしさと同時に、寒気を覚えた芳信は、恐る恐る紙を開いて中身を確認した。そしてぼやく。
「マジかよ。ちゃんと机に仕舞ってたよな、俺。つーか、こんなくしゃくしゃになってて、きちんと受理されんのかよ。」
手紙 馬瀬暗紅 @umazeankou
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます