後編

 マリアは、ルパンに怒鳴られた。2人の関係にヒビが入った。


 マリアは、この言葉に耐えられなくなった。

「なによ!前は、意外に行けるじゃんとか言ってたくせに!」

「だから!お前が勝手にくるって言って連れてきてやったんだ!

お前は、盗みにミスをしても、反省の素振りゼロだったじゃないか!」

マリアは、ルパンの剣幕に耐えられなくなった。

「もういい!私、パパのところに帰る!」

「ああいい、勝手にしろ!」

マリアは、本当にルーベルスのもとへ帰ってしまった。だか、ルパンは

そんなものを気にはしない。むしろ、帰ってくれてありがたいくらいだろう。

 そして、ルパンは、次なる行動を開始した。首相官邸にある、名刀中の名刀、

「村吉」を盗むのが目的だ。つまり、首相官邸に侵入するのだ。ルパンは、

今日も変装して官邸を歩き、閣僚とすれ違ったりもした。そして、道具を使って

村吉のもとまでやってきた。が、その時だった。ビービービービー!!

「くそっ!」

ブザーがけたたましい音でなった。そして、首相官邸の警備部隊が出動。

ルパンは危機に陥った。

 

 そのころ、ルーベルスの豪邸に帰ってきたマリアは、父親との再会を喜んでいた。

ルパンのもとにいたことは内緒だ。そして、あまりにも大変な1日だったため、

部屋で休憩していた。今頃ルパンはどうしてるんだろう、そう思いながらも、

おいしそうにオレンジジュースを飲んでいた。マリアは、テレビをつけた。

ニュース速報があった。なんとルパンが首相官邸に忍び込み、ピンチと

書いている。

「えっ・・・」そこへルーベルスがやってきた。

「今頃、ルパンのやつは、首相官邸で大ピンチらしいぞ。いい気味だぜ。

首相官邸にまで忍び込むなんて、バカなやつだ」

そして、マリアは、話した。すべてを父に打ち明けた。

「ルパンは、盗んだものを金に換えて、貧しい人々に分けてるらしいの。

あまり、豪華な家でもなかったしね。大富豪が増えて、貧富の差が広がり、

貧しい人が増えてるからだって」

「ほぉ」

「それで、豪華な暮らしをしている人からものを盗んでいるの。だから、

パパ、お願い。ルパンを助けて。お願いだよぉ・・・」

「え、しかし・・・・・・・分かった。行くぞマリア・・・ただ、我々も一緒に

悪者になっちまう。これは覚悟しておけ。今のような暮らしも捨てるということだ」

「パパ・・・!!ありがとう!よし!行こう!!」

ルパンを救出するため、ルーベルスマリア親子と警備隊が動き出した。

 ルパンは、周りを警備隊に取り囲まれ、いつ捕まってもおかしくない状況だった。

「もうダメだ・・・ちくしょう、これじゃあ、貧しい人が増えるばかりだ・・・」

その時であった。警備隊がどんどんやってきた。怪盗の道具も飛んできて、

警備隊が倒れていく。

「大丈夫?ル・パ・ン!」

そこには、マリアとルーベルスが立っていた。

「あんたを見返したよ。貧富の差を共に埋めようじゃないか」。

ルーベルスも笑顔で言う。

「マリア・・・」。

「話はあとでいいよ!まずは、こいつらを倒すんでしょ!」

そして、ルパンたちは、怪盗の道具、勇気、友情を使って、官邸の警備隊を

撃破。そして、名刀中の名刀、「村吉」を盗んで、あっという間に消えていった。

 

 「マリア・・・冷たくして・・・ごめん・・・」

「いいのいいの!これからは、夫としてお願いね!」

「はぁ?!」

結婚の話になり、ルパンは混乱する。

「ルパン、うちのマリアをよろしくな!」

「ルーベルスまで?!」

 色々あったが、マリアは、怪盗がルパンと同じくらい得意になった。

ルパンの危機をマリアが救ったこともたくさんできた。もちろんその逆もだ。

そして、貧富の差もだんだん縮まっていった。そして、ルパンとマリアは

ついに・・・結ばれた!

「いやぁ~、めでたしめでたし!

祝福の声がたくさん上がった。愛を盗んで恋しよう。怪盗夫婦は、

貧民を救うため、今も活動中なのであった。

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愛を盗んで恋しよう DITinoue(上楽竜文) @ditinoue555

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