第9話 - キンギョウリウリ（語部せんと）

「ユメちゃん、いらっしゃい。」

「お邪魔してます。凪さん。」

凪さんはオーナーのお姉さんで遊郭街で服屋を経営している。

今日は来月の七夕祭りの時に着ていく為の浴衣を選びにきた。

「ユメちゃんのサイズに合う浴衣を準備してあるからちょっと待ってて。」と言って店の奥に消えていった。凪さんは戒さんのところに行くことが決まった時はメイド服を無理矢理着せたり、私を学生服のデザインを決めるための着せ替え人形にして遊んだ。

今回も変な浴衣を用意して私の反応見て遊ぶだろう。

店には遊郭用の浴衣だけでなく制服、私服、上着など様々な種類の服を扱っている。また、特注も受け付けているので、基本的に服関係のものに困ることはない。

「さあ、ユメちゃん。楽しいお着替えの時間だよ。」

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