文芸部って静かなもんじゃないんですかね？！

　私立霽雷(せいらい)高等学校。
この学校は、高校にしては珍しいくらいに科目分けされている。
　そんな中で、文系ロシア語コースに所属している、鼻元まであるボサボサの手入れされてない黒髪、平均より少し低いくらいの身長と、陰気的なオーラがなければ普通。THE・普通な少年───鴉鷙鳩鷺(あしくじ)翡翠(ひすい)。
　そんな翡翠だが、陰気なのは何もオーラだけでなく、思考に至っても陰気。ひねくれ。自己犠牲。自己欺瞞と負のオンパレード。
　そんな彼に、現文教師、四月朔日(つぼみ)春陽(はる)は文芸部に入ることを強制......勧める。
　翡翠は春陽に言われるがまま、文芸部に入る。
　文芸部イコール静寂で平穏な空間と言う認識が染み付いてる翡翠だが、いざ扉を開けてみると、静寂とも、平穏とも正反対のとて騒々し…続きを読む