第2話 ギャロット

××年××月××日

明日はおじさんの処刑を手伝うことになった。

なんでもギャロットという道具らしく、もともとは東方にある大きな大陸で使われてた方法を模して作られたんだって。柱と罪人の首に紐がおさえられてて、ハンドルを回すと紐ががしまって窒息する。それを聞いた時。汚れなくてすむし、凄く簡単に処理できるから便利って思った。

僕の今回のお仕事はおじさんがハンドルを回し始めたら罪人の顔に黒い布を被せるだけ、らくちん。よく分からないけど、罪人が罪を認めなければ火あぶりになるからその場合は必要ないんだって。火あぶりになれば楽なのになー。


××年××月××日

……また失敗しておじさんに怒られちゃった。結局火あぶりじゃなくギャロットで処刑することになったんだけど、布被せるの失敗しちゃった。おじさんがハンドルを回して、バキバキって骨が折れる音がしたら被せるんだけど、これが結構難しい。なんか手足が痙攣してるし、胸が膨らんで舌をおもいっきり突き出したりするから、うまく被せれなくて……僕があたふたしてる内に死んじゃった。うーん、反省。もう少し身長が大きければなー。でも、チビの僕に頼んだおじさんが悪い!僕は悪くない!


××年××月××日

明日おじさんが凄いものを見してくれるらしい。この前失敗したのを謝らなきゃ。


××年××月××日

おじさんに連れられて隣の大きな町にきた。噂には聞いてはいたけど、僕の住んでる町の10倍は人がいて大きな建物が並んでいてびっくりした。特に1番驚いたのは、市壁の外にあったすっごく大きな絞首台!大きな台に10本の石の柱が囲んであって、一度に30人以上も吊るせるんだとか。凄い!(後からおじさんに聞いたんだけど横45フィート、長さ65フィートもあるんだって!)

あんなに高い場所にあったらもし失敗したらどうするのっておじさんに聞いたら、普通1つでいい所を2つ首縄をつけるんだって、一本失敗してもいいようにらしい。それに、ジェットっていう投げロープがついていて、それを引っ張って罪人を梯子から外すんだって。手首にもロープついていてそれを引っ張って首が折れるまで上下させるんだとか。僕も一度やってみたいな。

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処刑日誌 賢者 @kennja

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