事件シリーズ　人に成りすました悪魔

未明に火事が発生した。沖田正信は、早朝、携帯電話の着信音で眠りを邪魔される。電話を掛けてきたのは兄・正信が住む近所の唐沢健司からだった。健司とは兄と共に交友があった。健司からの知らせは驚くものだった。兄・正信の家が燃えているという。現場に駆け付けた正信の目前に広がるのは、絶望を予見させる炎の勢いだった。遺体は二体発見された。兄以外にもう一人。その一人に心当たりはなかった。警察からは、もう一人は、居間で靴を履いたまま発見されたと聞かされる。しかし、警察は失火として幕を引こうとしていた。不信感を抱く正信は、兄の死因の真実を知るため調べ始める。その結果、驚愕の事実が浮き上がる。その驚愕とは…。