あとがき
こんにちは。茉井葩です。
昔から童話が好きだったので、似非童話風短編を書いてみました。(このお話は少し前にTwitterに載せたお話を加筆修正したものです。)
マカルーシュカはロシア人名マカールの愛称になります。
実は作中に登場する地名などは私の故郷静岡県の地名を変えたものだったりします。
マカルーシュカは、醜いと蔑まれているけど、心は誰よりも優しくて美しい養母に育てられた若者がお嫁さんを探しにいくお話です。
作中でもマカルーシュカは祝福の意味があると説明していますが、お母さんから赤ん坊であるマカルーシュカへの祝福と、もう一つ、神様からお母さんに与えられた祝福がマカルーシュカ、という意味であえてこの名前を主人公につけました。
そして祝福を受けたのはもう一人。真ん中の娘ですね。
入り切らずカットしてしまいましたが、実は真ん中の娘は姉妹に比べて平凡な容姿の娘さんという設定がありました。周りから美人な姉妹に比べられたりしていた真ん中の娘に祝福(マカルーシュカ)がやってくる。みたいなお話でもありました。
昔話って、国によっては上の子が幸せになるパターンと末の子が幸せになるパターンと全員幸せになるパターンがあるんですよね。
ただ中々真ん中の子が幸せになるパターンはあまりないですよね。
中国の聊斎志異に、弟が行方知れずになり、弟を探しに行った兄が、生き別れの兄の元で養子になっていた弟と再会するお話があるのですが、これはなかなかレアなパターンだなと思いましたね。ただ、本人が最初真ん中って思っていなかったので微妙なラインです。
日本の鉢かづき姫は、ヒロインが長女で、相手の若君が末っ子の四男なんですよね。だから長子と末っ子両方が幸せになるお話でもあります。
やっぱり昔話や童話っておもしろいですよね〜。
話を元に戻しますが、心優しい親切な真ん中の娘を幸せになるヒロインに選んだのは、真ん中の娘はなかなかヒロインになれなくて不公平だとずっと思っていたことと、私の姉(真ん中)が姉妹の中で一番最初に結婚したことがあったからですかね。姉の幸せそうな様子を見て、真ん中の子が幸せになる話を書きたいとずっと考えていた、というのもあります。
さて、真ん中の娘がマカルーシュカにお水を持ってくるシーンありましたよね。実はこれ、聖書をヒントに生まれたシーンであります。
アブラハムの息子であるイサクのお嫁さんに選ばれたリベカは、しもべとしもべのラクダの為に水を汲んでくれた優しい女性として描写されています。
ラストはマカルーシュカも真ん中の娘も最後のカトラトビも幸せになるわけですが、ラストは結構悩みましたね、泣いた赤鬼みたいなパターン(二度と会えない)かリベカとヤコブみたいに会えずに死別か…と色々悩みましたが、それじゃあ最後のカトラトビは幸せとはいえないじゃないか‼と思い直し、このラストにしました。
色々なお話を参考にしながら書いたわけですが、じつは大本になったお話があったんですけど、タイトルが思い出せず…また図書館で探してみようと思います。(確かグリム童話だったような…)
最後に、みんな幸せになってくれてよかったです。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます。
またどこかでお会いしましょう。
マカルーシュカ 茉井葩 @hanamatui
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