小説執筆においてあまりフォーカスされない「取材」から物語が始まる本作。
小説全体の構成は青春恋愛ど真ん中で胸キュンが止まらない。
それでいて、創作者(特に小説を書いてる人)には色々と刺さる部分が多いと思う。
評価やコメントの一つで悩みが吹っ飛んでしまったり、執筆している最中は不安を忘れられたり。
その一方で、小説執筆という趣味を馬鹿にされるかも……という気持ちなども描かれていて、そういう小説執筆における功罪が存分に詰まっている。
純粋に胸キュンできる小説を読みたくて、かつ書き手でもある人にぜひ読んでもらいたい一作です。
ちなみに、角川つばさ文庫小説賞では最終選考に残っている作品なので、クオリティは折り紙付きだと思います。