神々の司る都市で、過重労働を求める人々の物語です。発想の転換が、とても面白いのです。そして最後の一言に妙味があります。読みやすく短い物語ながら、労働の本質を考えたりもします。優れた発想の短編です。どうぞみなさまも、ご覧ください。
むしろ不老不死になるために働かなきゃ!……そんな空気に満ちた神都、ハギオポリスの朝は早い。いや、空気っていうか、実際に「そういう」泉があって、過労で死んだら不老不死になれる。だからこそ、みんな働きたいから朝が早い。……そういう神都だからこそ、昨今の働き方改革に逆行した、奇妙なパラドックスに満ちた世界が広がります。1000字以内の作品ですが、だからこそ、そういう奇妙さを抉り出して描いており、絶妙なブラックジョーク=最後の一行が冴える、そんな作品です。是非、ご一読ください。