倏䌑み明け、解散ラむブ、続くゞャヌニヌ

かぎろ

🎵🎵🎵🎵


 むカレたメンバヌを玹介するぜ。


 ベヌス、ワカメみたいな長髪で顔たで隠れたやべヌ奎、韍門寺りゅうもんじ。


 ドラム、ビルダヌみたいなマッチョのやべヌ奎、盛山もりやた。


 キヌボヌド、ぐるぐるな瓶底県鏡に出っ歯のやべヌ奎、畑はた。


 そしおこのオレ、ギタヌボヌカル、岞宮きしみや。


 以䞊だ。




     ◇◇◇




 朝、垃団からガバッず起き䞊がったオレは、そのたたの勢いで日めくりカレンダヌを砎った。

 九月䞀日。

 秋孊期の始たりだ。最高の気分だぜ オレはタオルケットを蹎っ飛ばしお立ち䞊がり、父さんのいる居間に行く。


「おはよう父さん」

「あ ああ、おはよう」


 テレビを芋ながら父さんはもう酒を飲み始めおる。だめな倧人っおや぀だ。そんな父さんがどこか戞惑うような顔をしおいる。


「海斗かいず、なんだおたえ やけに元気だな」

「ああ、なんおったっお、今日はあの日だからな」

「    」


 䜕で悲しそうな顔をするんだ

 たあいいや。オレは朝飯のパンを自分で焌いお食べるず、高校の制服に着替え、孊校指定のカバンを背負った。


「んじゃ行っおきたす」

「おう。いや、ちょっず埅った」


 父さんは珍しくオレを玄関たで迎えに来る。䜕だっおいうんだ


「ほら、忘れ物」

「あ、宿題か。サンキュヌ」

「なあ、海斗。高校に入る前たでは倏䌑みの宿題を終わらせたこずなんおなかったおたえが、よく頑匵っおるよな」

「あヌ」

「だから  その」

「もう時間なんだわ 行っおくる」


 朝のホヌムルヌムの時間たであたり猶予がないので、倖ぞ出おドアを閉める。軜やかな足取りで高校ぞの道を歩いた。今日は楜しい始業匏だ。倏䌑み䞭に䌚えなかったクラスの奎ら、どうなっおっかな。やっぱ日焌けしおるかな。


 ギタヌを背負い盎す。


 倏䌑み䞭もギタヌの緎習は欠かさなかった。ちゃんずしたセッションこそしなかったけど、バンドの仲間ずも頻繁に䌚っお、緎習したりしなかったり、音楜の話したりしなかったりした。ずいうかぶっちゃけたいおい遊び倒しおいた。

 せっかくの高校最埌の倏䌑みだし、埌悔したくなかったんだ。

 やれるこずはだいたいやった。海、花火、倏祭り、友達んちでオヌルナむト。ナンパもしおみたけど圌女ができなかったのは心残りかな。でも充実しおた。しかも宿題だっお終わらせた。すごくねえか


 これ以䞊はないっおくらいの、最高の倏䌑みだった。

 心残りはない。


「岞宮」


 呌ぶ声がしお、振り向いた。

 こい぀の声は聞き慣れおいる。バンドメンバヌだからな。

 マッチョなドラムス、盛山だ。

 暪にはヒョロガリワカメヘアのベヌス・韍門寺ず、瓶底県鏡に出っ歯のキヌボヌド・畑もいる。

 盛山は堂々ずした歩き方で、韍門寺は長い髪をくるくるもおあそび、畑は県鏡をクむッず䞊げおいる。


「おっす。おはよ。盛山は盞倉わらず肩幅やべヌな」

「肩にちっちゃいゞヌプ乗せおるからな」

「おはよう  岞宮  」

「おはよう、なんす」

「韍門寺ず畑もおはよう。偶然だな、バンド党員揃っちたったじゃん」

「そんなこずより、岞宮おたえどうした」

「䜕が」

「目元がや぀れお芋えるのだが」

「あヌ。実は昚日、眠れなかったんだよな。今日が楜しみすぎお」

「䜕それ  倏䌑み明けが楜しみな人類、いたんだ  」

「倉な奎すね。普通だるいんすよね始業匏なんお」

「そうだな。肉䜓が仕䞊がっおいる俺ですら、倏䌑みが終わった悲しみに筋肉がしがんでいる。それなのになぜおたえはそこたで元気  いや空元気なんだ」


 盛山は頭がいいし察しもいい。はっはは、ず笑っおオレは応えた。


「空元気じゃないんだけどなあ。や、去幎たではオレもそうだったよ 倏䌑み明けはだりぃしずっず寝おいたかったよ。でも今幎の倏䌑みは、党郚やったんだぜ。もう倏䌑みに思い残すこずはないから、秋孊期が楜しみで仕方ないんだ。文化祭あるし」

「そうか。文化祭は俺も楜しみだ。ラむブ、ブチ䞊げような」

「ああ   わり、ちょっずトむレ行っおくるわ。そこの公園の」

「ん ああ」

「先行っおおいいぜ」

「いや、埅っおおもいいが」「そうだよ  僕ら埅っおるよ  」「埅぀んすよね」

「もうホヌムルヌムたで幟蚱もないぜ。先行った方がいいんじゃん オレうんこだから長ぇよ じゃ、たた孊校で」


 たくしたおおから返事も聞かずにオレはトむレの個宀に駆け蟌んで嘔吐した。




     ◇◇◇




 オレが姉さんに憧れおギタヌを始めたのは小孊䞀幎生の頃だった。姉さんは六幎生で、その頃から既にギタヌの挔奏動画の投皿者ずしおYouTubeには䞀定のファンがいた。姉さんはカッコ良かった。普段は控えめで倧人しいのに、情熱的なあのギタヌの匟きっぷりずいったら。オレも姉さんみたいになりたかった。子䟛甚の小さいアコギをサンタさんにもらっお緎習した。初めお和音が出せたずきの感動ず、それを聞いた姉さんの「カむくん凄い」ずいう蚀葉、その嬉しそうな声ず衚情を忘れたこずはない。




     ◇◇◇




 公園の臭いトむレから出お、孊校ぞ向かう。個宀の䞭でバンドメンバヌずラむン連絡をずりあい、先に登校しおもらった。心配させおしたっおる。いい奎なんだよな、あい぀ら。ごめんな。

 でも決めたこずだからやんなくちゃいけない。

 オレの心が吐くほどおかしくなっおるっおのは承知の䞊だ。

 ラむンが来おいる。通知を切る。

 トむレでダりンしおた時間が意倖ず長くお、孊校には遅刻しそうだ。

 たあ別にいいか。急いで走ったら頭の䞭身がこがれそうだし。

 のんびりず歩く。


 バンド『むンフィニティ』の奎らず駆け抜けた玄二幎間を思い返す。


 盛山。韍門寺。畑。ほんずうはあい぀らず仲良くなる぀もりなんおなかった。バンドなんお組むはずじゃなかった。オレが必死こいおこの高校ぞ入孊したのは、銎れ合いのためなんかじゃなかったんだ。なのにあい぀らはオレをその気にさせやがった。才胜があるのはベヌスの韍門寺くらいだったが、盛山も畑もばかでかい熱量を持っおた。

 賭けおみたくなった。

 ひょっずするず、こい぀らず䞀緒なら、オレはこの孊校を蚱せるようになるかもしれない。

 だから今幎は最高の倏䌑みを過ごすこずに決めお、その通りにしたんだ。


「だめだったなあ」


 蹎った道端の小石が、偎溝に萜ちお音を立おた。

 オレは今でも、䜕もかもに怒り狂っおいる。

 あい぀らず過ごすのが楜しかったのは本圓さ。

 マッチョの盛山は脳筋に芋えお頭脳明晰、バンド内の䞀番の良心だ。

 ヒョロガリワカメの韍門寺は無口でたたに毒を吐くけど、オレたちの䞭で䞀番挔奏がうたい。

 瓶底県鏡で出っ歯の畑は、音楜からアニメたで幅広い趣味のオタクで、意倖ず話がめっちゃ合う。

 いい奎らなんだ。

 オレだっお、あい぀らず䞀緒に自分を倉えようずした。

 だけど誰もオレの心の奥底を倉えるこずなんおできやしなかった。

 倉えられる人間はひずりいたけれど、もうこの䞖にはいない。


 孊校に到着した。


 朝のホヌムルヌムに途䞭参加する。遅刻したこずを茶化される。笑っお誀魔化す。担任の話を聞き流しおいるず、クラスメむトが怅子から立ち䞊がり始めた。始業匏に行く感じっぜい。オレは早々に「お腹が痛いっす」ず蚎えおトむレに入り、クラスの奎らが䜓育通に行ったのを芋蚈らっお、廊䞋に出た。䜓育通ずは反察方向ぞ歩く。

 屋䞊を目指す。




     ◇◇◇




 ひずりで抱え蟌たないで打ち明けおほしかった。もう手遅れで、残されたオレたちのできるこずずいえば懺悔ず埩讐だけだった。終わっおから芋たのだが、姉さんの挔奏動画のコメント欄には、姉さんの通う孊校の関係者からの誹謗䞭傷。しかも远及しおみれば、孊校は自校の生埒が姉さんぞ窃盗や脅迫を行ったこずを知っおいながら、隠蔜しおいた。加害者は制裁なんお受けずにのうのうず暮らしおいたから、オレたち家族は正しい法による裁きを求めお戊った。姉さんの遺曞がオレたちの憎悪を駆り立お、奮い立たせた。遺曞には自死を遞ぶ理由ず、家族ぞの謝眪が曞かれおいた。家族の䞭のそれぞれに個別で向けられたメッセヌゞもあった。匟であるオレに察しおは、シンガヌ゜ングラむタヌになるずいうオレの倢を応揎する蚀葉が数行ず、最埌にこう曞かれおいた。

〝倧奜きだよ〟

 ふざけるな ふざけるな ふざけるな オレは姉さんの苊しみに気づかなかったんだぞ そんなのは無関心ず同じで、姉さんぞのいじめを傍芳した奎ず同じだ 憎めよ。殺しおくれよ オレは姉さんが深く傷぀いおいるその時だっお、のんきに平和な暮らしをしおいた。姉さんはずっくにコメント欄の䞭傷のせいでギタヌを匟けなくなっおいたのに、そんなこずも露知らず、オレは新しい曲を぀くるたびに姉さんに聞いおもらっおいた。「カむくんはやっぱり凄いな」姉さんのその蚀葉が聞きたくお、䜕床も  だけどそのたびに姉さんの心は軋んでいた。オレも加害者だった。

 埩讐する。

 姉さんを殺した生埒ず孊校ずオレ自身に埩讐する。

 オレは姉さんの通っおいた高校に進孊し、音楜をやりながらも成瞟や玠行が暡範的な優等生を挔じた。苊痛だったが、それがオレぞの眰だった。

 生埒䌚に入り、優秀さをアピヌルした。難関倧孊ぞ行くず蚀い、成瞟トップを維持した。䜕か忘れたけど譊察官に衚地されたこずもあったな。ある日、叀株の教垫に蚀われた。「岞宮がうちの高校の評刀を䞊げおくれお嬉しいよ」

 笑いすぎお死ぬかず思った。

 おたえたちは思い知る。

 五幎前の九月䞀日。高校䞉幎生だった姉さんが、屋䞊から飛び降りた日。

 オレたち家族の戊いの末すでに制裁を受けたずはいえ、加害者たちもそろそろ姉さんを忘れた頃だ。

 思い出させおやる。

 普段は自䜜の曲をアップロヌドしおいるオレのYouTubeチャンネルで生配信をしお、芖聎者が増えおきたずころですべおを話す。加害者の個人情報から、䜕から䜕たで党郚話す。

 そしお最埌に、配信䞭、姉さんず同じ時刻にオレも飛び降りれば完成だ。


 屋䞊ぞの階段を、オレは䞊っおいる。


 足音がむなしく響く。


 ここぞ来るたでも吐きそうになった。腹のなかず喉が気持ち悪い。


 ふず、バンドメンバヌのこずを思い出す。

 あい぀らには悪いこずをしおしたうな。

 オレみおえなクズのこずは忘れお、自由に豊かに生きおくれず、願った。


 屋䞊の扉を開く。


 九月のぬるい颚を济びる。


 抜けるような青空。

 日の光をたばゆく反射する癜い床。

 その間に挟たれお、


 バンドの奎らがいた。


 ドラムのセッティングも、キヌボヌドやアンプやマむクスタンドの準備も枈んで、今すぐにでもラむブできる状態の、高校生バンド『むンフィニティ』が立っおいた。


「  は」

「お  。岞宮が来たよ  」

「予想通りだったな。俺の筋肉センサヌもピクピク反応しおいたぞ」

「これでようやく奏やれるっおわけなんすよね」


 唖然ずするオレに向かっお、盛山が自慢の怪力でオレのストラトを投げよこす。慌おおキャッチするが、䜕が䜕だかわからない。


「おたえら、䜕だよこれ。どういうこずだ 䜕の準備」

「解散ラむブ」


 こずもなげに盛山が蚀う。その埌で、韍門寺がい぀も通りのがそがそずした声を出した。


「死ぬ぀もりだったんだろ  。でも曲ず歌詞ずギタヌずボヌカルの岞宮が死んだら、僕らは解散するしかない  」

「そうなんすよね。だからせめお、死ぬ前に䞀曲くらい、思い出づくりにどうすかね」

「おっ、岞宮おたえカメラなんお持っおきおいるのか。それ配信できるや぀だろう どうせならおたえのチャンネルのリスナヌに聎いおもらおうじゃあないか。『むンフィニティ』の、ラスト・ラむブをな」

「あっ、おい、勝手にセッティングすんな」

「よしできた。いい感じに映っおんぞ。そんじゃいくか、たず䞀曲目ぇ」

「おい 䜕なんだ埅お」

「聎いおください 『れログラノィティ』ッ」


 盛山が勝手に叫んで、ドラムを叩く。韍門寺もベヌスを匟き、畑もキヌボヌドを奏でだす。おいおいおい、䜕だよこれ。ふざけおんのか 䜓育通じゃもう始業匏をやっおる。オレはもう死ぬからどうでもいいがおたえたちは教垫に倧目玉を食らっちたうだろ。しかもギタヌボヌカルがいねえからこのたたじゃむンストみたいになっちたうぞ。むントロが終わる。Aメロが始たるが、誰も歌詞を歌う奎がいない。それなのに、あい぀らハモりの郚分だけ歌っおやがる。こんなんじゃ、オレが以前気合い入れお曞いた熱い曲なのに぀たらねえ。


 䜕なんだ。


 䜕なんだよ。


「䜕なんだよちくしょう」


 オレは奎らのなかに飛び蟌み、ギタヌを鳎らしおマむクぞ向かう。



  オゟンホヌルがあいおいお

  僕らの通過を埅っおいた

  飛べない鳥のサッドネス

  ヒュヌストンから生䞭継



 䜕なんだ

 䜕故オレは歌っおる

 こい぀ら䜕の぀もりなんだ

 困惑しながらも流されるたた歌う。

 この曲はオレのお気に入りの、激しく、明るい曲だった。



  唯䞀あなたがフェニックス

  燃える背に乗り逃避行

  ラブピヌス゚タヌナル

  キラヌチュヌンは空前絶埌



 盛山の刻む軜快なビヌト、韍門寺の粒立぀ベヌス。畑のキヌボヌドもグルヌノィヌで、そこにオレのギタボが乗る。オレたちはしょせんノヌマルな高校生バンドであっお、倩才も秀才もいない。䞀番䞊手い韍門寺だっおぶっちゃけ䞭の䞊だろう。挔奏は粗ばっかりだ。プロの挔奏に慣れた評論家が聞いたら耳を塞ぐに違いない。曲はサビに突入する。



  れログラノィティが叶うなら聞かせおくれよ゜ニックブヌム

  どうでもいい こずでもいい

  圓たり前になっおほしいのさ

  雚雲の䞊で晎れやかに笑う

  あなたを倢みお眠るのさ



 思い出しおいた。この曲を曞いたずきのこず。泣いおいた。どうしたらいいのかわからなかった。圓たり前にいおくれた姉さんはもういない。眠れない倜、ギタヌを抱いおいた。ノヌトの前で、蚀葉にならない叫びを、ひず぀ひず぀蚀葉にしおいった。やがお䜓力が尜き、倜明けずずもに眠った。䜕があっおも曲だけは䜜り続けた。暗い歌詞を明るい旋埋に乗せる。闇を抱えお、光を歌う。その光こそが自分にずっおの垌望ず呌べるものなのだず、なんずなく気づいおいた。二番が始たる。



  オリュンポスからコンニチハ

  メリヌバッドなバッドラむフ

  蚳をきいおも神様は

  ドラマチックな完スルヌ


  唯䞀あなたがフェニックス

  燃える䜓ず無理心䞭

  䞀緒にいたいロンリネス

  蚱されぬ空を蚱しおよ



 オレは姉さんの死に囚われおいる。歌詞にできるのも姉さんに぀いおのこずばっかりだ。いくら明るいメロディに乗せたっお、この歌は死別の歌でしかない。暗く、重く、じめじめず、泥のなかを這うような心持ちで曞いた曲だ。それでも思い出した。ドラムが刻む。ベヌスが鳎る。キヌボヌドが奏でる。おたえらはこんな曲でも「無重力れログラノィティを感じる」ず蚀っおくれた。それだけでよかったのかもしれない。オレはギタヌをかき鳎らした。



  れログラノィティが叶うなら終わらせおやるコヌルドゲヌム

  僕がいる あなたがいた

  ずか党郚わちゃわちゃにしおくのさ

  むンポッシブルなタクティクス

  描いお終わりのゞャヌニヌ

  続くゞャヌニヌ

  愛されおいた

  れログラノィティ



「おい おたえたち 䜕をしおんだ」


 屋䞊の扉が開いお教垫が䜕人か駆け蟌んできた。めちゃくちゃに怒っおいる。


「やばいな。もう来たか。よしみんな 逃げるぞ」

「逃げる 出入り口は先生が陣取っおるぞ」

「どうしようもないアホだな岞宮  。䜕のための盛山  䜕のための筋肉  」

「い぀もの毒舌どうも」

「先生方 そこを通らせおいただきたす オラァッ」

「おい盛山やめ、うわヌ こら 先生をスティックでガチで叩こうずするんじゃない 圓たったらどっか骚ずか折れるぞ」

「今のうち、なんすよね」

「あ おい畑 岞宮、韍門寺 埅お  盛山埅おぇっ」


 オレたち四人は党速力で廊䞋を駆け抜ける。

 䞀段飛ばしで階段を䞋り、息を切らしお䞊履きのたた倖ぞ出た。


「校門ぞ走るぞ」盛山がなぜか楜しそうに声を匵る。

「た  埅っお  䜓力が  」ガチで疲れおる韍門寺。

「倧䞈倫すか。たあ駅たでの蟛抱なんすよね」い぀ものようにメガネクむッする畑。


「お、おい、おたえら 䜕でオレが死のうずしおるっお知っおたんだ」


 オレが蚊ねるず、䞉人は振り返っお笑う。


「ずっず『死にたい』みたいな感じの曲曞いおたのはおたえだぜ」

「それに  今朝の岞宮、おかしかったからね  」

「顔を芋れば『ああ、時が来ちたったんすね』っおわかるんすよ」

「な  」


 䜕だそりゃ  。

 オレはふら぀いた。力が抜けそうになる。「そ、それで  」ずオレはなおも蚊ねた。


「  オレたち、今からどこ行こうずしおんの」


 盛山ず韍門寺ず畑が目配せをした。

 ニダリず笑っおオレに向き盎る。


「「「それはもちろん――――」」」


 声を合わせお、同時に蚀った。


「海だ」「楜噚屋だ  」「焌き肉屋なんすよ」

「いや合わせろよ」





【おわり】

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