特別編
〜特別編〜 ポッ○ーの日
「ま〜なと!」
「おう!
「突然ですが、今日は何の日でしょう?」
「11月11日だから……ポ○キーの日か!」
「せーかーい!」
「今日はポッ○ーの日! ということで……
じゃーん!」
朱莉は鞄の中からプレーン味のポッキ○を取り出す。
「普通に食べるのはつまらないし……ポ○キーゲームでもやらない?」
「あれってみんなで集まった時とかにやるんじゃないの?」
「分かってないなぁ
「理由が雑すぎる……」
「そんなことはどうでもいいじゃん! それとも何かな? 私と○ッキーゲームをやるのが恥ずかしいのかな?」
「あぁもう、うるさいなぁ! 分かった。分かったからやるよ。やればいいんだろ!」
「そうこなくっちゃ! じゃないと私が頑張った意味がなくなっちゃうし……」
「ん? 何か言ったか?」
「ななな、何でもないよ!?」
「ならいいけど」
「じゃあ、放課後に真人の家で!」
「おっけー……ってえぇぇぇ!?」
気づいた時には朱莉は居なくなっていた。
*
「これが真人の部屋かぁ」
「先に言っておくが、変なものは無いぞ」
「ちぇ、つまんないの」
「それで? ○ッキーゲーム、やるんだろ?」
「ほのはめにひたからね〜」
「おい、やるつってんのに何先に食ってんだよ」
「はいほううはよ。何本かあへは」
「飲み込んでから言え!」
「大丈夫だよ。何本かあれば」
そう言いながらポッ○ーを一本咥えて、
「ほら、ヤろ?」
「お、おう」
上目遣いで見てきた朱莉に見惚れてしまった。俺は意識を戻し、朱莉が咥えてる方とは逆側を咥える。
スラリと高い鼻筋、少し潤んでいる澄んだ瞳がどんどん近づいてくる。あ、ポ○キーがもう無くなる。そう思った瞬間、とてつもない幸福感が俺の口を襲った。シャンプーの香りだろうか、甘い匂いが鼻腔をくすぐる。
キス……された?
「じ、実は……真人の事が好きだった! 私と付き合って欲しい!」
突然のことに思考が止まる。
「ダメ……かな?」
俺はそれについては答えず、朱莉を抱きしめる。すると、朱莉が目を瞑った。それに応えるため、朱莉に顔をゆっくりと近づけていく。艶かしい唇がどんどん近づいてくる。その唇に触れようとしたところで━━━
*
「おっはよー! ま〜なと!」
「おおおおはよぅ!」
「? 何でそんなに焦ってるの?」
「ななな何でもないぞ」
「そう。ならいいけど」
(今朝見た変な夢のせいでまともに顔が見れない……)
数週間、見た夢に悩まされ続ける真人なのであった。
これって、俺のこと好きってことでいいですか? ハンくん @Hankun_Ikirido
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