この物語の原作は、タイトルにもあるとおり『竹取物語』である。それは、古典の世界のファンタジーである。
あぁっ、せっかく、このレビューを目に留めてくださった読者さま。古典と聞いて、ぎゅっと耳を塞がないでください。そっと目をそらさないでくださいませ。
えぇ、皆さまも、一度くらいは耳にしたことが、目にしたことがあるはずです。
決まり文句のような、物語の文頭部分。こんなんだったと思いますが……?
『ガチの昔。竹取の翁といふ……』
さぁ、そこに綴られているのは、本当に、貴方の知る『竹取物語』だろうか……?
古い言葉と新しい言葉が交錯する、この不思議な物語。
貴方は吹き出すことなく読了できる自信がおありか? それとも、新しい言葉の意味が解らず、首を捻るのだろうか?
まぁ、どちらにしても、おもしろい物語なのです。未読の読者さまにとっては、必見の価値があるはずです。