第16話

入院33日目


「食堂でご飯を食べよう。」

主治医の命令で食堂で飯を食うことになった。


夕食の時間になった。

席は一番後ろで、窓から向かいの病棟が見える。ここと同じように食堂があるのがわかる。外を見ていると隣の女の人に話しかけられた。

「なに見てん?」

「ここ越しからあそこ見てる。」

「そうなん。」

話は続かなかった。

右の席には同じ部屋のリッチな男がいた。


ご飯は、サバの竜田揚げと味噌汁とごはんとレバー炒めだった。


自分でも食べるのは早い方だと思っていたが、思いの外リッチな男の方が食べるのが早かった。


先に席を立たれたのは少し悔しかった。大きいおならが出ないか心配だったが、杞憂で終えることとなった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

噂される僕の日常 @Arata777888

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る