愛されることを知らずに今まで生きてきた憐れなちっぽけな独りの人間

闇野ゆかい

第1話愛されなかった憐れな人間

私は、生まれてこのかた愛されずに生きてきたと思う。

母の腹に私という生命いのちが誕生したときからそんな運命が定まっていたのかもしれないと思うほどに。


家庭内暴力が無かったのは幸いだったと思うだけで、無関心な親なんだろうと思う。手を上げるほどの価値すらない存在だったというだけなのかもしれない。


母は、たまにカッとなるひとで普段は優しかった。小旅行みたいなのに連れていってくれたことなんて何度もあった。ただ自分が楽しみたいだけだったのかもしれない。

私がいたからというだけで連れていってくれたのだろう。

タバコも吸わないし、お酒も呑んでいるところなんてあまりみなかった。


ただただ、私という存在があったからついでにという感じに思えた。


父は、父なんて言葉を使いたくないけどムリに使います。

タバコをたくさんたぁーくさん吸うタバコ依存の存在で彼が憎く、嫌いです。

どこかに連れていってもらったのなんて母のに比べればちっぽけなほどの数だけです。

私が追い詰められて、溜め込んでいった苦しみさえ理解しようともせず、切り捨てた。

弱いからだとか、と罵って。

リスカまでしたときは心配もせずに病院にかかる費用しか気にしないろくでもない男性だった。


そんな両親から愛情なんて感じることもなく、学校ではつるむような友達もおらず、居場所という居場所なんて無いようなものです。


愛されれば、当然相手を愛そうと努力するが、愛されたこともないのに人を愛することなんて出来ないです。


愛されることもなく、つくづく憐れなちっぽけな独りの存在なんです。


親はよく、子を選べないというが子も親を選ぶことなんてできずに生をうけるのだ。


生きてる意味すらもう私には残されていない。


人間という形の脱け殻だけなんです。


別に同情とか慰めとか期待してないし、批判がほとんどだろうけど、一番辛いのは愛されずに生きることだと、思います。


つまらないモノをすみませんでした。


憐れなやつの戯言に付き合ってくださりありがとうございました。


(終)



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愛されることを知らずに今まで生きてきた憐れなちっぽけな独りの人間 闇野ゆかい @kouyann

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