First try (第二稿)
「フワァ~、退屈ばい」
おいはほんに一般的な高校生、佐藤太郎ばい。
きゅうーも昨日も明日もごっとい学校に行かんば。
なして、おいの人生はこげんも退屈とね。
そげん思いながら、おいは教室に入った。
そけにはいつも通りのクラスメイトがおる……はずだった。
ばってん、目の前にあるんは教室とは明らかに違っとる広か部屋。
そいで、だいもおらん。
「……」
こいはまさか……。
異世界転移!?
そいでなかったら、この状況に説明のつかん。
退屈な日々に飽きとったおいに神さんがプレゼントばくれたとね!?
オーマイゴッドじゃなくて……サンキューゴッド!
そげんことば考えながらおいは部屋ば見回した。
まるで中世のヨーロッパのお城ごたあ内装のほんに大きか部屋ばい。いかにも異世界の城らしか。
そんで、おいの目の前にはふとか門がある。こいにも豪華か飾りつけのされとる。
すると、その門の突然開いた。
出てくっとは王様か、そいともお姫さんか。そげん妄想ば膨らませとった。
ばってん、現実は違った。
門ば開けて入ってきたんは甲冑やった。あんよーお城ん兵士の身に着けとるごたあいかにもナイトって感じのすっあれ。
本当はきれーなお姫さんば見たかったおいは少しがっかいした。
そいばってん、おいの様子ば気にすんこともなくそんナイトはおいに向かって近づいてきて
「チュートリアルば開始すっばい」
と言った。
その声は機械のごと冷たかった。
チュートリアルとはなんね。
おいの選ばれし勇者としての実力ば試すということやろうか。
おいが勇者としてふさわしか実力ば持っとることがわかったら王様から魔王の討伐依頼ば受けたりすっとやろうか。
あるいは剣や魔法の使い方ば教えてくるっかもしれん。かっこよー無双すっとも楽しそうばい。
おいがこがんことば考えとっと突然目の前んナイトの動き出した。片手には剣ば持っとる。
こっから始まるんは剣の試練ね?
グサッ。
「え?」
おいの胸に目の前んナイトが剣ば突き刺した。当然くーうんにゅう血のすずるっ……ことはなかった。
ばってん、おいの意識は薄れていき視界が真っ暗になっていく。
最後にナイトがこぎゃんつぶやいた。
「チュートリアルでの放置行為ば確認。処罰します」
佐賀弁で読む異世界転移していない!? ここは-システムエラー-界らしいです~ちょっとおかしなゲームを攻略しなきゃいけなくなりました~ 砂漠の使徒 @461kuma
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます