終章後の答え合わせ
ルイス「ちょっと待ちなさい。あんた、どうして戻ってこれたのよ。ベノワットたちには消えたって聞いたわよ」
アレスト「俺が戻ってきて嬉しくないのか?」
ルイス「そういうわけじゃないけど、説明は必要よ!」
アレスト「うーん、種明かしはする予定じゃなかったんだが……」
ルイス「いいから話しなさい」
アレスト「分かったよ。……1年前、俺はたしかにペルピシで砂になって消えた」
ルイス「うん」
アレスト「だが、復活したんだ」
ルイス「……」
アレスト「俺の体から砂時計が完全に消えた。その証拠にロヴェールも体が蘇ったことを確認している。俺たちは体から砂時計が消え、ただの人間としてもう一度生を与えられたのさ」
ルイス「誰に?」
アレスト「……初代王子の母、そしてあんたの母上に」
ルイス「え?」
アレスト「あんたに砂時計を入れる前にリヒターが言っていたことを思い出した。砂時計の周りを守っていた水にはまだ『ころされた人たちの意識が浮いていた』
だから、砂時計がひっくり返された時に砂にされた人たちの怨嗟の声で俺は悪魔になった。
……容器の方の肉親、つまり初代母の意識だな。これがどういうわけか剣で割られた瞬間に活発になった。いや、その少し後か?なにか刺激があったに違いない。それも外からの、な。そして考えて分かったのがあんたに入れた砂時計の水がまだ残っていたということだ。あんたの母の意識が、水を伝って初代王子の母の意識を呼び覚まし……最後の……魔法を使った。
そして、砂時計完全消滅と共に、砂時計所有者の肉体を蘇らせて……自分たちは今度こそ本当の意味で消えたんだ」
ルイス「水が……残っていた……?」
アレスト「あんたの砂時計は消滅したはずだったが、さすがに一滴二滴の水までは計測ができない。だが……それが功を奏したんだな。その少しの水が、意識を呼び覚ますことに繋がった。これはリヒターのおかげだな。あのときに緩衝材として……母親の涙を使ったのが良かったんだ……」
ルイス「涙……」
アレスト「……実験の時、痛みで流れた水さ。水には魂がやどるなんてよく言われるが、本当だったんだな」
ルイス「……」
アレスト「軍師サン、は誰だったんだろうな。たった一滴の水に入った、誰かの意識だったのかもしれない。ルイスの母か……リヒターの寿命か……わからないが、たしかに人格は形成されつつあった。脆いものだったが……。結局俺はそれに助けられ、復活ができたのさ」
ルイス「復活できたのは、彼女のおかげだったのね。ねぇ、その子の話もっと聞きたいわ」
アレスト「……ふふふ、じゃあもっともっと話そうか。俺たちがシャフマを壊した冒険譚を……」
アレストの背中に触れた時、水の感覚がした。
それが、ルイス自身だったのかもしれない。
……と、いう話でした。
他にもたくさん疑問はあると思いますが、良かったら皆さん自身で考察してみてください。これはこうかな?と思ったところをコメント(レビュー?)で教えて下さると嬉しいです。
砂時計の王子【ゲーム版】 まこちー @makoz0210
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