するりと。

鹿

第1話

するりと君の懐へ入りたい

猫のように

するりと君の心に入りたい

気の利いたセリフのように 


そよそよする風を感じると

君を想いだす

君は風のように気まぐれで

急にやってきては、消えていく

アタシの心をかき乱したまんまで


残されたアタシは

静かに放心する


いつになったら君の傍にいれるのか

するりといなくならないで

アタシを連れて行って下さい

どこまでもどこまでも


こんな世界に置いていかないで

そっとアタシの手を引いて

優しく優しく

連れて行って下さい

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するりと。 鹿 @chi-sable

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