エピローグ
来賓室で精鋭部隊の人たちと対面していると、精鋭部隊の人たちが魔道具を出して、国王と通信がつながった。俺は、国王にどう思っているのか、そして俺の素性を伝えると、複雑そうな表情をしていた。
「リアムよ、それは本当に言っているのか?」
「はい」
「はぁ~。でもな。流石に罰を与えないわけにはいかない」
流石に、国王が言う通り、ここまでして罰を与えないわけにはいかない。でも、俺にも引けない部分はあったので、それを主張した。
「わかっています。ですが、ロードリック領を統一できるのはザイト兄さんしかいません」
「それはリアムじゃダメなのか?」
「俺は、やるべきことがあるりますので。それは国王様もわかっていますよね」
「あぁ。でも
「
「......。わかったよ。リアムには力を貸すと言ってしまったからな。だがな、この処置をするってことはリアムにはそれなりの成果を出してもらわなくちゃダメだから」
「はい、わかっています」
国王が言う通り、俺のわがままで刑を軽くしてもらっている以上、国王様が必要とする情報、そして魔族を食い止めるのに全力を注がなくちゃいけない。
「ザイトよ」
「はい」
「リアムの進言もあったから、お主はロードリック領を復旧させるのだ。だが、わしが街の復旧ができていないと思ったらすぐに違う人を派遣するからな」
「ありがとうございます」
そう言いながら、ザイト兄さんの目元には涙が少しで来ていた。
「リアム、私からも
「はい」
この後、ザイト兄さんの刑が決まり、軽い方針で決まった。
(よかった......)
そこから数週間が経った。最初はザイト兄さんの批判的な声も上がっていたが、ザイト兄さんの行動、そして事情を知ってから民は徐々にザイト兄さんを見る目が変わった。
そこから数日が経った日、モールト王子がロードリック領にやってきた。
「リアム、この件は本当か?」
「はい。魔族に操られて、
都合のいいことを言っているのはわかっている。だが、国王と約束した以上、この部分は譲れなかった。
「はぁ。まあリアムがそう言うならお父様にはそう伝えるけど、一つだけ約束してくれる?」
「はい、何でしょう?」
「リアムのお父さんが現れた時、絶対に殺してよね」
「......。分かりました」
こうして、モールト王子経由から、今回の一件は軽い方向で収まった。そして、街も徐々に復旧していき、二カ月程経った時には、ほぼ元の状況に戻っていた。
「じゃあ兄さん、俺たちは立つけど、よろしくね」
「あぁ。本当にありがとうな。後、実家に戻ってこないか?」
「え?」
「追放した身だから申し訳ないが、もう一度ロードリックの名を名乗ってほしい」
その提案をされて俺たちは驚いた。だが、もう答えは決まっている。
「ごめん。もう俺はロードリックの人間じゃないから。それはあの時から決めていることだから」
「そうか」
「だけど、困った時は言ってよ。助けられる範囲で助けるから」
「あぁ。ありがとう」
こうして、俺たちはロードリック領を後にした。そして、また新たな古代文字があるといわれている場所へ向かった。
※
この時、魔族と父さんが飛んでもない事を計画しているのをまだ知らなかった。これが世界が崩壊する可能性があるのも。
実家を追放されたオッドアイの魔眼【予知・解読】持ちは第三王女と世界最強を目指す~古代文字を解読したら精霊と契約することができました!世界の理が分かってから戻って来いだって? もう遅い! 煙雨 @dai-612
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