勇者パーティーから追放されたうえ幼馴染に奪われた話(NTRフリー作品:安心してお読み頂けます)

笠本

あのとき僕は君を幸せにすると約束した

「エミル、お前をこのパーティーから追放する」


 勇者アドルスからそう告げられたのは、僕が村を覆う結界を張りなおした直後のことであった。

 酒場で待っていた皆のところに戻るなりの宣告。


「そんな……なぜだ、あと一歩で魔王が倒せるところじゃないか」


 いま僕らがいるのは魔王の根城の近くにある村。

 ここで態勢をととのえて、いよいよ魔王討伐に挑もうというタイミングだった。


 魔王は瘴気が集まる地に生まれ、やがて成長すれば人の世界を滅ぼそうとする。


 その討伐のために結成されたのが、勇者の称号を神より与えられたアドルスをリーダーにしたこのパーティーだ。

 各地を周りながら冒険者ギルドの依頼をこなしてレベルを上げつつ、王都から離れたこの地までやってきた期待の救世主パーティー。


 その一員である僕は結界師だから直接魔族を攻撃することはできないけど、それでもちゃんと果たすべき役割を担っているはずだ。なのにそんな僕を追放するなんて。


「お前の力はもういらねえ」

「でも、結界無しで魔王に挑むなんて無謀だ!」


「元々お前は戦闘中に結界なんて張れないだろうが!」

「うっ……」


 そうなのだ。普通の結界師は自分たちの前に防壁をはったり、辺りを囲んで味方のバフ強化や敵をデバフ弱体化する空間をつくりあげる。


 でも僕はその結界の構成スピードが極端に遅い。敵をおびき寄せるならともかく、出会い頭の戦闘中に結界をはるなんてまず無理だ。だけど……


「たしかに僕の結界構成は遅いよ。でもやり方しだいで役にたってるはずだ!」


 だけどそのぶん、持続時間も効果も高い結界をはることができる。


 現にこの村にはった結界は一年以上のあいだ全ての魔族とモンスターの侵入を防ぐことができるのだ。


 元々の村の結界ではゴブリンみたいな下位モンスターを足止めするくらいしかできない。魔王の影響でこの辺りのモンスターはどんどん凶暴に進化していたから、僕らの到着が遅ければ村はとても保たなかっただろう。


「村人は感謝してるだろうな。だが勇者パーティーとしては結界師はもういらねえ。それにここまで魔王の近くに来た以上、ポーターは必要ないってわけだ」


 荷物運びポーター。アドルスはいつからか僕のことを裏でそう呼ぶようになった。


 戦闘では貢献できないぶん、僕はできることは何でもやってきた。


 武器や道具の整備はもちろん、料理づくりから食材や資材の調達。冒険者ギルドでの交渉や情報収集も。道中のマッピングや索敵だって他の冒険者に教わって必死にやり方を覚えた。


 荷物運びもその一つだ。皆が戦闘に集中できるように僕が食材やキャンプ用具の全てを引き受けていた。


 だけどアドルスにとっては僕はただ物を運ぶことしかできない、そんな役たたずにしか思えないようだ。


「はっ、ははっ……」


 乾いた笑いがもれる。

 ほんとうはこんな日がくるんじゃないかって思っていたんだ。


 昔のアドルスは僕の結界師の力も認めてくれていた。修行ついでになるべく多くの村を回って結界を強化していこう、なんて言ってくれたのに。


 それがいつの頃からか変わってきた。

 僕に向ける目に蔑視や敵意がまざりだしてきた。


 きっとそれは僕が力不足というだけではなくて…………


 アドルスの背後に目を向ければ、そこには治癒術士や弓士の他のメンバー。そして 栗毛をサイドに束ねた魔法使いの少女イリーナ。


 イリーナが一歩アドルスに近づいて、彼の服をひっぱって言った。

「ねえ、エミルに言ってあげなよ。もうあなたの居場所はないのって」


 その言葉を聞いて目の前が真っ暗になった。

 胸が重苦しい。息をのみこんだまま呼吸の仕方を忘れたような。


 イリーナ……なんでそんなことを言うんだよ…………。


 僕たちはずっと一緒だったじゃないか……なのに、なんで……。


 彼女は僕の幼馴染だ。


 同じ街に生まれ、家が近いことからずっと一緒に育ってきた。

 おやつをつまみ食いするのも、見つかって怒られるのも、すねて家出したのも、いつだって一緒だった。


 泣くのも、笑うのも、いつも分かち合ってきた。


 このまま将来もずっと隣にいるんだと疑いもしなかった二人の関係。それが変わったのは、成人の儀のときだ。


 イリーナはあの日、教会で神より上級魔術師の称号を授かった。世界に数人しかいないレアな称号。すぐに王都からスカウトが来て勇者パーティーに招かれることになった。


 そのときに彼女は言ったんだ。

『ねえエミル。私だけじゃ不安だな。あなたも一緒に来てほしいの』


 どこか甘えるような、幼馴染だからいつだって自分のお願いはきいてもらえると信じきった無垢な表情。


 子供の頃から何度も向けられていた表情。

『エミル、このニンジンこっそり食べて』

『お留守番なんて退屈だからさ、こっそり冒険にでかけようよ』

 仕方ないなあ、と僕はいつも頷きを返す。幼馴染の願いに応えるのは当然と信じて疑わなかった日々。


 そして彼女が口癖のように繰り返してきていたあの言葉。

『ねえ、大きくなったら私たち――――』 


 あのときのあどけない声と顔が。今は酔いしれたように上ずり、頬を赤らめ、瞳を潤ませ、アドルスに向けられている。


 やはりアドルスとイリーナは…………


 思いだすのは先に訪れた古代遺跡でのこと。

 古代文明のアーティファクトを求めて訪れたその遺跡。僕は地下深くで隠し部屋を見つけたが、同時にその部屋にトラップが仕掛けられていることに気づいた。


『アドルス、この部屋だけど――――』

 ちょうど他のメンバーと距離をおいていてそばにいたのは勇者アドルスだけ。何気なくトラップを報告しようとした僕を、彼は突然つきとばしたのだ。


『なにをっ!?』


 隠し部屋に転がりこんで、振り向いたときに見えたのはアドルスのぞっとするような冷たい表情だった。


 そこから扉が閉まりトラップが発動。中に閉じ込められた人間に死をもたらす罠――――幸い遅効性のものだったから僕には対処できたけれど。


 扉をこじ開ければ物音を聞きつけたパーティーメンバーが揃っていた。僕がアドルスに抗議しようとしたら彼は先に口をひらいた。


『いよお、無事だったか? いやあ悪いな。うっかり虫に驚いてぶつかっちまったわ』

『そんな……いや、分かった……これから気をつけてくれ……』


 危険なダンジョンの中だ。メンバー間に不審感があるのはいまは避けたい。そう思ってひとまずは押し黙った僕だったが、彼はこっそり近づいて言った。


『いいか、妙なことを考えるんじゃねえぞ』

『なっ!?』

 あとで他の仲間に真相を話すな、と口止めをしてきた。


 やはり、あれは明らかな悪意をもっての行動だったんだ。


 こうしてアドルスとイリーナが並んでいるのを見ればわかる。


 彼はあのときイリーナを手に入れるために僕を亡き者にしようとしたんだ。


 そして今はそんな必要もなくなった。そう、すでに彼女の心を掴んでいるのだろう。だから堂々と僕を追放しようというんだ。


 いったい僕はなにがいけなかったんだろう。どうすればよかったんだろう。


 情けなさと後悔でみっともなく滲む涙で、アドルスとイリーナの姿がぼやけていく。


「イリーナ。お前も追放する」

 そこへアドルスの予想外の一言。僕らは声を揃えて驚く。


「「えっ!?」」


「えっ、じゃねえよ! お前ら二人が悪いんだからな! 俺だって魔王討伐まであと一歩のところで功労者を放り出すマネなんてしたくないんだよ! でもこうしないとお前らの罠に俺がハメられるだろうがよお!」


「どういうことだよアドルス!」

「なにを言ってるのリーダー!」


「あのさあ! 俺が魔王討伐を成し遂げたら王家の末姫のオーレリア様と結婚できるのを目標にしてるのは知ってるよね!


 俺はそのために厳しい修行にも耐えてきたし、凶暴なモンスターにも立ち向かえるわけよ。

 でも俺は一人じゃ突っ込むことしかできないバカだから限界があって、お前たち仲間がいてようやくまともに戦えるわけだよ。

 とくに遠距離中距離自在のイリーナとサポート全般頭脳役のエミルが加わって、こうして魔王の根城までたどり着けた。ようやく夢が実現しそうになってきたわけよ。


 はい、でもここで困ったのが頼みのエミルが自分の恋人を寝トラセようとする変態だったことです!


 あのさあ! 俺はオーレリア様に騎士の誓いをたててんのよ!? パーティーメンバーの女に手を出したとかそういう噂がたつだけでもほんとマズイのよ!」


 突然アドルスが叫びだした。


「いや、何のことか分からないな」


「分かれや! おい、エミル! こないだ行った遺跡でなんか入るとロックされて餓死するまで出てこれない部屋があったけどよお! お前、あの部屋に俺とイリーナを閉じ込めようとか考えてたよなあ!」


「ソンナコトナイヨ」


「いいや、お前のあの恍惚とした表情は絶対考えてた。俺、修行時代に師匠からこのトラップ部屋だけは注意しろって教えられてたから分かってたんだよ。こんなところに二人で閉じ込められたら既成事実にされそうで思わず突き飛ばしちまったわ!」


「いや、だって僕ちゃんと出てこれただろ?」


「お前だけだよ! いまさらだけどエミルって古代文明のテクノロジー普通に制御してるよな」


「まったく、アドルスもどうせなら私ごと突き飛ばせばよかったのにさ……」

 イリーナがなにかを小さく呟くと、アドルスが彼女に指をつきつけた。


「イリーナ! お前も俺を当て馬にしようとするのやめろや! エミルの前でその気もねえのに俺に気のあるような素振りを見せてさあ、そりゃ俺だって男だから分かっててもぐらついちゃうことだってあるじゃん!? 


 そのくせエミルがいなくなった途端にお前、『はあ? なに勘違いしてんの?』みたいな態度とるしさあ! あれ毎回こっちのMPが削られるんだよ!」


「なんていうか愛するあなたにはいい所見せようって気張ってるけど、幼馴染に対しては気安く接するから、そういうところをエミルが勘違いしちゃったかも」


「逆でしょおお! エミルのいないところでも少しは俺に優しくして!」


 アドルスは再び僕に向かって声を荒げる。


「あとさあ! こないだお前と同郷の人間にあったがよお! お前って地元で愛のラブ運び人ポーターって呼ばれてるそうじゃねえか。なんでもお前に親切にしたり近くにいる女はみんないい男と結ばれたり玉の輿にのれるって。恋のキューピッドかよ。これぜったい前科ありまくりだろ!」


 そうだ、僕はいつだって愛する女性たちに裏切られてきた。

 憧れの近所のお姉さん。厳しくも優しく指導してくれた結界術の先生。親身に世話してくれたギルドの受付嬢。


 僕に笑顔を向けてくれていたみんなが、その裏であんな男たちと……

 領主の息子、同僚の教師、Aランク冒険者。肩を組んで二人で歩く姿を、声もかけられずに立ちすくんで見送ったあのときの悲しみは…………

 

「その思い出し泣きっつうか捏造泣きやめろや! ええい、もういい! 納得いかないなら俺がお前たちから追放される! おい、行こう!」

 アドルスは残りのメンバーに声をかけながら立ち上がる。


「おい、待ってくれ、アドルス。君は勇者じゃないか、もっと欲しいもの全てを手に入れようっていう野望の男だろう!」


「そうだよ、最近いい感じでエミルが私のこと熱っぽく見てくれるようになったんだから、あと一歩なの! ねえ捨てないで、私にはあなたが必要なの!」


 僕たちは勇者にすがりついたが 彼は冷たく突き放して言った。


「うるさい! もう遅いんだよ!!」



◇エピローグ(side:勇者)


「アドルス様、おかえりなさい!」

「ただいまオーレリア」


「巡回業務、お疲れ様でした。もう、新婚なのに放っとかれてさびしかったんですよ」

「すまないオーレリア。君と離れるのは俺もつらかったけど、これも任務だからね」


 魔王を討伐して一年。

 俺はその報奨として念願のオーレリア姫との結婚を果たした。仮にも王族を迎えるのだからと末端ながら貴族の一員にもなった。

 領地はなく、そこそこの俸給がもらえるかわりに国内のあちこちに飛んで治安維持につとめるのが仕事だ。


 適当にモンスターを間引いてどこかに次の魔王が生まれないかを監視するっていう固定給の勇者業というところだ。まあ官職でデスクワークなんてがらじゃないし、俺みたいなバカでもできるんだから不満はないが。


「魔王が生まれる予兆はどこにもなかったし、しばらくはゆっくりできそうだ」

「うれしいです。それじゃあ今日は旅の話をたっぷり聞かせてくださいね」


 そうしてオーレリアは俺の着替えを手伝ってくれると、夕食を豪華なものにするといってメイドに指示を出しにいった。


 俺は自室の椅子に座り、薄いワインで口を潤す。

「ふう……幸せだなあ」


 グラスをテーブルに置くと、壁にかけられた鎧が目に入る。最初に国王から賜ったころは銀の光沢が輝かしかったが、今は見る影もないボロボロの防具。


 その無数の傷跡を見ると、あのときの勢いで挑んだ魔王戦のことが思い浮かぶ。


 俺だって自分の力量くらいは分かってるから、サポート全般のエミルと大火力のイリーナなしのまま魔王討伐なんてするつもりはなかった。


 ちゃんと王家から宮廷魔道士たちが参戦してくれることになっていたのだ。

 体力の不安で旅にはついてくることはなかったが、お膳立てがととのった最後だけならばと駆けつけてくれたのだ。


 道中に残したエミルの結界を辿れば安全に移動出来るからな。


 そうして歴戦の宮廷魔道士たちの力を借りて、なんとか魔王討伐を果たすことができた。


 幾度かピンチになったときはあったけど…………、いや思った以上にヤバかった。


 魔王の周囲をかためる眷属たちは危なげなく対処できたが、肝心の魔王に対しては俺の剣も宮廷魔道士の上級魔法もその防御を貫けずにいた。


 やがて俺の疲労がたまり、他の皆だって矢もMPも尽き果てようとする。


『くそっ、オーレリア。もう君に会えないのか……』


 俺が心折れようというとき、突然周囲の空気が変わったんだ。


 すぐに分かった。エミルが魔王の根城ごと結界で覆ったんだと。

 あいつは瞬間的な結界構築ができないだけで、準備時間さえあれば誰より強力な結界がつくれるのだ。

 まさか数キロに渡る周囲一帯を囲めるとは思わなかったけど。


 とにかくその結界の補助により、俺たちの疲労は軽減し身体能力が跳ね上がった。


 すぐさま俺たちは攻撃を再開。魔王の動きは明らかに鈍り、さっきまで通らなかった剣も魔法も確実にダメージを与えられるようになった。


 そしてついに放たれたトドメの一撃。


 横合いから飛んできた人よりも大きいサイズの火球。火山のマグマを思わせるほどの高火力が、魔王のグロテスクで硬い鱗を蒸発させ、その半身をえぐりとった。


 イリーナの上位火炎魔法だ。姿も見えない遠距離から放ってこの威力。


 どざぁと砂山が崩れるように倒れた魔王を前にし、俺はみなと顔を見合わせた。


『のう勇者殿。ワシらっていらんかったんじゃね?』

『やめましょう。俺も自分のここまでの努力を否定したくない』


 ……と、俺は首を振り悲しい回想を打ち払った。


 もっと楽しいことを思い出そう。


 そう、夢かなったオーレリアとの結婚式。


 国をあげて開いてくれた壮大な式。

 王都中の人々が俺たちを祝福すべき集まってくれた。


 ああ、その中にはエミルとイリーナもいた。

 公式には二人は勇者パーティーの別働隊として最終決戦に挑んだ功労者という位置づけだからな。


 気になったのは式のときにオーレリアがエミルと謁見したら『ラブポーター様、ありがとうございます』なんて呟いてたことだが。

 キミら直接面識なかったよね? そんなに有名なのあいつのご利益?


 エミルの方は『僕の方が先にオーレリア様を……』とかなんとか呟いていたが。ウソつけや、お前は俺がのろけるまでオーレリアの存在すら知らなかったじゃねえか。

 

 しかしアイツは俺とオーレリアとを交互に見て泣いてやがったな。 

 まるでホントに俺がエミルからオーレリアを奪った極悪人みたいだったよ。

 まあ最後は実際に悪人らしく振る舞ったがな。


 あいつの妄想の中では俺は薬で女を眠らせて貞操をうばうようなクズだったらしいからな。だからお望み通りやってやったさ。


 そう、パーティー会場で近くに座ってたエミルの料理にこっそりシビレ薬をしこんでやったんだ。


 さしものエミルも王宮で自分が狙われるとは思ってなくてあっさり身体の自由を奪うことができた。


 俺はエミルを気づかうフリでそのままあいつを運びだし、王宮の使っていない小部屋に放り込んだ。

 そして当然のように心配してついてきたイリーナに言ってやったんだ。


 エミルは意識はあるけど3日間は動けないと。


 あとは好きにしろと告げればイリーナは一瞬ハッとすると、邪悪な笑みを浮かべた。


『ふふっ、そうだよね。最初からこうすればよかったんだよね』

『イリーナ……君は……何を……』


『エミルがいけないんだよ。将来は一緒になろうって約束したのに、いつもツマラナイ男をけしかけてきてさ。もう力づくで結ばれることにするね』

 バサッとイリーナのローブが脱ぎ捨てられる。


『イリーナ……待って、やめ……やめてくれ……』

『仕方ないよね。こんな部屋に閉じ込められた男女がすることといったら決まってるものね』


『ごゆっくりー』


 俺は部屋を出ると通路にいた王宮の使用人に、決してこの部屋を開けないようにと厳命してパーティーに戻った。


 それから式が終わっても二人の姿を見ることはなく、再会したのは今回の巡回業務であいつらの故郷に行ったときだ。


 王家からの報奨金で建てられた豪邸を新居にしていた二人。


 イリーナの腕に抱かれたのは彼女と同じ髪色の赤ん坊。つぶらな瞳はエミルの生き写しのよう。

 

 案内をしてくれた街の住人たちが『街一番の幸せな夫婦ですよ、あやかりたいものです』と褒めそやすが、エミルは照れながらもほんの少しだけ頬がひきつっていた。


 富と名誉と愛する家族を手に入れながら、どうにも今の幸せにむず痒さを感じているらしい。

 おとぎ話みたいなハッピーエンドを迎えながらもそれじゃあ満足しきれないとは。難儀なやつだ。


 俺は万感の思いをこめながらつぶやいた。


「…………ざまぁ」

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