第3話 ジジヌキというゲーム
乗継「うっし、コレだ」
ペラッ
女神「ゾンビ消えたぁ〜w」
乗継「悪い、捨てるの忘れてたみたいだ」
乗継の手札に来た♠のJ。ペアのカードである3枚と共に捨てる。
女神「はぃ?!」
(おかしいで。 手札が?に変わったで)
出板「流石にココからの逆転をしろと?」
(終盤で手持ち4枚は元々がキツすぎる)
梅渡「じゃあジジは……」
(この文字やカードの変化のおかげで考え無しでやってたけど、なるほど。 乗継同輩の考えそうなスタイルのゲームシステムだ。 しっかり最初から考えてやらないとヤられる、と。 今から考えても残り1枚の乗継同輩に勝てる気がしない)
先生「ハッハッハッ。先生の上がりだ」
梅渡(最初から本気の先生か乗継同輩には勝てませんよね)
出板(? 2,4,5,6……)
出板「はぁ?! なんで手札の合計が偶数なんよ?!?!」
先生「ん? あ、スマン。 JOKER全部混ぜた時にジジも入れたみたいだ」
乗継「……先生、テストプレイ中にそのミス報告は不味いだけですよ」
3人はどっと疲れたようだった。
最後手札を2枚きったのは梅渡だった。
そもそもゲーム不成立だったからテストプレイにはなってはいなかったみたいだが。
乗継「どうだったかな?」
梅渡「ゲームは考え無しでやるものではないこともよくわかりましたし、イレギュラーにも自己判断が大事であることもよく、よーく分かりました」
出板「そーな。 しっかし、1ゲーム終了しただけでどっと疲れたっすわ」
女神「こんゲーム、まさか、内容は全て他のゲームを頼りにしてるん?」
乗継「よく気づいたね。 ゲーム……というより、補助システムを創ったんです。 ただ、〜Summon*Rider*System〜のSummonは召喚。 つまり、目の前にゲーム自体を呼ぶコトに特化させたわけだ。 これ自体に2年9ヶ月くらいかかったわけだが……」
出板(オレがコレを3年では…… 本気で取り組むとしても、こんなトンデモ発想は浮かばない。 すっげぇわ! 流石っす!)
乗継「Rider*System。 コレは読み取った(言葉を含めて)ゲーム自体に自ら搭乗するシステム。 体験してもらった時補助機能が作動したはずだが……」
女神「天使カードや騎士様…… 引いたらゾンビになりおった奴やな」
出板「相手のカードが変化したやつっすね」
乗継はうなずく。
乗継「コレは操作する個人個人に合わせて情報が変わる様に仕様変更したんだが…… 女神さんの場合は本来引かせないようにする設定だから、改良を重ねないといけないワケなんだ。 卒業はまだまだ先だな〜」
先生「いやいや、卒業はもうしなさい。 単位は全て最高得点取ってるんだから」
3人「ぇえ゛?! なんで卒業しないん?!」
乗継「この〜Summon*Rider*System〜が卒業研究だからさ。 完成させないと」
女神「このレベルで完成から遠いんか?!」
乗継「だって、女神さん。 引いただろう? それをさせないシステムなんだよ」
女神(違う意味でヒいたわ!)
乗継「ともかく〜Summon*Rider*System〜は
“他のすべてのゲームを現実世界に転移”
させ、思考の補助機能と共により新しい
“扉”
を開いた、全く違ったタイプの
“ゲーム世界召喚”
をさせるモノだ。 ワクワクドキドキが止まらないよな」
先生(全くキミは。 本当にゲーム好きな子供のようでいて、知識は大人で、発想は子供の夢の現実化なんだ。 応援するしかないな。 はははっ)
3人「協力しますよ 乗継さん!!」
乗継「おっ! 初めて違う呼び方してくれたね。 ありがとう」
そうして〜Summon*Rider*System〜は日本から、全世界に震撼をもたらした。 ゲーム会社もより個性を強調させて素晴らしいゲーム安定時代へと突入することとなるのだが、それはまた違う物語でのお話しです。
ではまた。
〜Summon*Rider*System〜 d雷⊙人⊙風b @gattoh_gw_
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