私も独り立ちします
「フィリップ、皆から話を聞いたかしら?勝手なことをしてごめんなさい。でも私、皆の夢を応援したくて……」
結局、皆は私の提案を受けてくれたのです。店に住み込みで仕事をするようになったり、一人暮らしを始めたりと、皆ここを出て行くことにしたようです。
私、ついにやりました!目標達成です。
「謝ることは何もないよ!彼女達が生きていく術を見つけられたのは君のおかげだよ。ありがとう」
目標達成したのに、私の気持ちは晴れません。これでフィリップと二人で暮らせるというのに。……もう普通の結婚ができるといるのに。
皆、自分の夢を叶えるために前に進んでいきました。
私はどうでしょう?フィリップと結婚することがゴールなのでしょうか。
いいえ、フィリップとの結婚では、もう私は満たされない。
「ねえフィリップ、五人は自分のやりたいことを見つけて、とても輝いていたわ。……それに比べて私には何もない。私も自分に出来ることを見つけたいの。だから、婚約は破棄させてください。私、この国をでて、勉強するわ」
「君は一体何を……」
「ごめんなさい、ご両親には私が説明するわ!」
気がついたら、走り出していました。考えただけでワクワクするわ。私は今から何だって学べるのですから。
フィリップには悪いことをしたけれど、彼のことだからきっと許してくれるはず。それに、また他の人を助けて、居候でもさせるでしょうしね。
聖人な婚約者は、困っている女性達を側室にするようです。人助けは結構ですが、私は嫌なので婚約破棄してください 香木あかり @moso_ko
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
近況ノート
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます