~幻創紀伝~メルネシア

コウセイ

第1話 プロローグ~はじまりの夢~

    ゴロゴロゴロ・・・ 

  


 黒雲くろくもてんおおいつくし──



  ガッ ガガガガッ ガガ!



 ──稲妻いなずまくもく。

 広大こうだい大地だいちにそびえつ、壮麗そうれいしろ最上階さいじょうかいにあるバルコニーから、その情景じょうけいながめるものた。とてもうつくしく清麗せいれい少女しょうじょ。だが、そのひとみはどこかとおくをている。



  ・・・スタ スタ



「エリーシャさまなかへおはいりください。そとえます」

 居室きょしつにある円卓えんたくあゆり──



  カタン



 ──侍女じじょあたたかいもの用意よういする。

 二人ふたりはともに、簡素かんそしろいドレスをまとう。としは、エリーシャと少女しょうじょよりふたうえであるが、その少女しょうじょうやましたものでもあった。         

 カップにハーブティをそそぎ──



   コポ コポ・・・


        

「エリーシャさま、どうなされました?」

 ──侍女じじょたずねるが返事へんじない。

 不審ふしんおもい、バルコニーへあしはこび──



   スタ スタ



 ──侍女じじょ意思いし確認かくにんしようとした。 

すこしのあいだ・・・ゆめていたようです」



   ・・・ピタ



 エリーシャがはっした言葉ことばに、侍女じじょ不安ふあんいだく。

ゆめ・・・ですか」

 かえり――

「おかしいですね、あなたがもどってみじかあいだに・・・ゆめだなんて」



  ニコ



 ──エリーシャが微笑ほほえ姿すがたに、侍女じじょ安堵あんどする。

「どんなゆめです?エリーシャさま

 ゆめ内容ないように、侍女じじょ興味きょうみく。

きたいのですか?」

「はい、よろしければ」

「わかりました。そのゆめは・・・」




 




 


 


 


 

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