次回予告
The TECTORIUM of the FERMION
Ⅱ〈Fallen Angel〉
次回予告
「はよー。和彦に天原さん」
「よお、銀」
「おはよ。轟君」
「なんと今日……このクラスに転校生が決まーっす」
「あ……はい。三峯燐と言います。よろしくお願いします」
「貴方が、私の運命の人です!」
「はあっ?」
“三峯燐に近づくな”
「なに……あれ」
「実は私、ホームステイで和彦さんのお宅にお邪魔することになってるんです」
「え?」
「はぁぁ?」
「……ふふ。和彦さん、おはようございます」
「お、おは……よう?」
「ええと、三峯さん?」
「はい、なんでしょう?」
「なんでさっそく、カズと一緒のベッドで寝てるのかしら」
「まったく、息子がこんなにモテてお母さんは嬉しいよ」
「よろしくね。俺は三峯珪介。三年。燐のおにーさまさ」
「……はぁ。その、えっとよろしくお願いします」
「妹を、よろしく頼むよ。実際のところ、燐のことを頼めるのは君しかいないわけだしね」
「つかささん、ケガはないですか!」
「え? あ、うーん。だいじょぶ、かな。ちょっと頭打っただけ」
「あら、沃太郎兄さま?」
「……燐。無事か」
「燐は……あいつはね、一つの……覚悟を決めてここにいるんだ」
「はい?」
「和彦君。君にはあるかい?」
「そうやって、自らの命をかけてでも為し遂げるべきものが……さ」
「和彦はなんで……天原さんがいるのに」
「このままじゃ、つかささんが……」
「和彦も困ってるみたいだし、天原さんだってそこまでしなくても平気――」
「関係ない人は黙ってて」
「ちょっと三峯さん、そこまで言うことないだろ」
「つかささんが死んでも……そんな悠長なことが言っていられますか?」
「なんだ……あれ」
「和彦さん。やはり見えるんですね」
「四次元、空間……?」
「第、二項……。集束させた光子による指向性レーザー。……大天使ウリエルの、炎の剣……」
「昔、一緒に施設を逃げ出そうとしたこと……覚えてるかな」
「君のために、あの施設をめちゃくちゃに壊してやったのに」
「いい加減にしろ! 止めるんだ」
「ははははは! 止めたきゃ殺せよ。もう、コントロールなんかできやしないんだ!」
「和彦さん。……つかささん、つかささんが……」
「ウソ……だろ……?」
「……和彦さん。やり直せたら、って思いますか?」
次回、
フェルミオンの天蓋Ⅱ〈Fallen Angel〉
乞うご期待!
フェルミオンの天蓋 Ⅰ〈Angel Awaken〉 周雷文吾 @around-thunder
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