終りに

 以上が、ひとつのオカルト板スレッドから始まった集団パニックによる連鎖的自殺事件、通称『リリー事件』です。

 掲示板のまとめのみですが、細かな概要が知りたい方はウィキペディアが今のところ詳しく乗っているのでそちらも参照してください。

 個人情報保護の観点から本名ではなくハンドルネームを使用させていただきます。


 VTuber【花園リリー】の自殺から始まった集団パニックは、二週間ほど続きました。

 彼は遺書も残さず、日常生活でも特に問題のない様子であったと証言されています。当日の様子はどこか楽しそうでさえありました。

 現在彼の遺骨は遺族によって埋葬され、公表されていません。

 ◆kuroyuriはスレッド内でも言及されていた通り、『花園リリー』による書き込みでした。単なるサイトの宣伝だったのかどうかははっきりとしていません。


 また、ハンドルネーム『カシス侍』と『アイスティー』のことに触れますと、ふたりはオカルト板での関わりにより、リアルでの大型イベントに共に参加する親交があったとのことでした。

 七月十七日、午前九時ごろに『カシス侍』の住むアパートへ『アイスティー』が来訪。玄関先で『カシス侍』の身体をナイフで数十か所めった刺しにし、出血多量による失血死で死亡させました。

 騒ぎを聞いた他住人により通報、現行犯逮捕。血にまみれた『カシス侍』のスマートホンをもって立ち尽くしていた、とのことでした。

 精神的に衰弱しており、『花園リリー』の配信を見て突発的な自殺衝動にかられたこと、一度失敗をしたところ『カシス侍』からの着信を見て道連れにしようと思い犯行に及んだと証言しました。


 また、ハンドルネーム『アキ』と花園リリーは従兄弟同士でした。

 対面で会える場所に住んでいたこともあり、やりとりの記録はなく、『アキ』はリリー事件とは関係ない自殺として処理されています。

 『アキ』は事件の皮切りにも関係者にもなれなかったのですね。


 サイトは消されましたが、しかし有志によって定期的に出現しています。

 消えることはありません。

 消すことを許しません。


 このサイトが呪いだったのか、それとも呪いになってしまったのか。

 みなさんはどう思いますか?




 2021.08.24 管理人






https://kakuyomu.jp/shared_drafts/sul1IeGvP5fl9AymUyerA7ZBYpzUAljK




 

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このサイトを見た友人と連絡が取れなくなった件 青柴織部 @aoshiba01

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