第21話 震える土、蠢く岩達21



 徐々に大きくなる岩を砕く音と地ならしする音と共に、巨大な影が迫り来る。




 お姉ちゃん達と会話している間にも、山人形が徐々に距離を詰めていた。




 このままじゃ、潰れてぺしゃんこになっちゃう!!




 でも、もう息が続かない。




 私は足を止めて、しゃがみこむ。 




 お姉ちゃん達も足を止めて、私に何かを叫んでいる。




 でも、疲労と外の音で良く聞こえない。




 もう、疲れた。




 早く、休みたい。




 目の前には、大きな壁は迫る。




 周りには隠れる大きな岩陰があるけど、足に力が入らない。




 山人形まで距離は十数メートルで、もう間に合わない。




 私は眼を瞑った瞬間。






 ガチン!!!! 






 激しい音と共に、






 ドスン!!!!






 ごほ、ごほ。何この砂煙は。




 誰かが私の胸倉を掴んでいる。




「こんな所で死んでいいのか!!」




 ラーフィは珍しく感情をあらわにしている。




「しょうがないじゃない。疲れて足が動かないよ」




 私は休まずに走り続けた結果だ。




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ロスト・アンインポータント ~デファレンス・ステージ~ @jiminatouhi

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