第3話 最近のお話
どうも皆さん、赤目クモです。
世間はコロナ渦という中、最近僕は映画を見れていないということに気が付いた。
まあ、映画は何本か最近見てきたわけだから、ここではその映画について少し語っていこうというわけなんだけども。
書く前に、自分は映画紹介をやっていこうって思っていたはずなのを思い出した。
作家稼業に恵まれず、相方や仲のいい友達はみんなシナリオライターとして成功している中、唯一見出した道が「Vtuber」というわけなんだけど、
なんだか、マンネリしてきた気がするのだ。活動続けて。
別にV活動をやめようとは思わないし、今後も続けていくつもりだし。
万が一やめたとしても僕の名前を引き継いでくれる後継者を探すくらいのことはしようと考えてる。……まあ、こんな弱小引き継ごうとするひとなんかいないと思うけどね。
たまに考えることがある。「このまま続けてもいいの?」って。
でもそんなに深刻には考えないようにしてる。気楽にってやつ。
V活動し始めて一年、酸いも甘いもいろんなことを経験してきた。人生は甘いことばかりではない。うん、Vとはバーチャル化した第二の人生ってやつだ。
まるで「二面性」そのものみたいだ。笑える。
現代日本では、“表の顔”で仕事をして、“裏(SNS)の顔”で鬱憤を発露し、
いまとなっては“裏の裏(Vtuber)の顔”で趣味の発信を続けているのだ。
二面性……いや、三面っていうべきか。
——なんだか暗い話題になりかけたので、そろそろ見た映画の話でもしようか。
□るろうに剣心 the beginning
・プロデューサーを誘って見に行った本作。結構好き。アクション映画監督でおなじみ大友監督の作品にしては、どこかシリアスチックかつ静かなリズムでストーリーが進められる。
原作「るろうに剣心」の内容はニワカながらに知っているが、そのなかでも名高く人気な「追憶編」の実写となる。
“人気アニメの実写化なんて糞”なんて言葉を右ストレートで殴り壊すくらいのストイックさで撮影は行われるでおなじみ、るろ剣実写化シリーズの人気の根幹は「アクション」であるとは思うが、その強みであるアクションをあえて「斬り捨てた」本作は、どこかるろ剣のようで、るろ剣らしくない……そんな不思議な感覚を覚えた。
時代劇モノにおける一対一の対峙、抜刀。斬り合いの末の勝利。
昔の時代劇ではそんなシーンを淡々と、命のやり取りに無駄な迫力を排した状態で撮影し、それが日本。世界でも大ヒットを遂げるきっかけとなった。
黒澤明監督の作品を脳裏にふと思い出した。
最初この「the beginning」を見て、僕は「和製レオン」とTwitterではいったけど、後々になって……というか、この文章を書いててようやく気付いた。
この映画は、所謂「日本映画界における“原点回帰”」としての「the beginning」というわけなのだ。
現代日本では、もう侍映画と呼ばれるものは見なくなっている。
そういう意味で、大友監督はこの作品を、
“日本侍映画がここで終わり、ここで始まる”
そういった意味合いであのタイトルを重ねていたら……なんてね。
あ、これ言っちゃった?わたし
□返校 ―言葉が消えた日―
・台湾が独裁政権によって支配されていた時代。その時代を生きる少年少女たちの物語。
本作は台湾のゲーム会社が作った同名タイトルゲームの実写化。僕も過去にトウヤさんとコラボ実況の際に遊んだことのあるタイトルだから、結構気になっていた作品。
これもるろ剣と同じく実写化というわけだが、なにぶん僕自身台湾の作品は初めてなので、いかんせん完成度はどんなものなのかが気になっていた。
結論から言うと、「最高だった」。2021年でこの映画を超える作品は無いと言えるくらいに。
具体的なネタバレを避けながら話していく。
まず主要キャラクターたちだが、映画では語られていない場面――おそらくだが、実写化にあたり加えた改変だと思うが、不自然さが一切ない。これに関しては当時の情勢が影響してるだけあり、「この情勢なら、こうなって当然」的な思考心理が働くのも当然かと思ってきた。
これは監督、というより脚本の才能だと思う。
続けて原作リスペクトの描写を欠かさず表現しているところ。これは本当に素晴らしいい。原作ストーリーの進み方とは若干異なるが、この改変を実行に移した脚本と監督、製作スタッフはかなり作品愛があると見える。
ファン・レイシン役の女の子、20歳にしてベストセラー作家で、女優とか。
しかもかわいいから驚いた。好きになってまうやん。
いい映画に浸れた。今年の良作はより素晴らしいものだなと思った。
最後に。
僕は僕自身の活動方針を貫くつもりで行こうと思った。方針……っていうより堅苦しくなく、目標……というよりかは柔らかい感じで。
最近では番組企画作りが楽しくなってる。蜘蛛談も楽しいし、今も新しい番組企画を作っている次第だ。
赤目クモ――名前は、「クモのように人とのつながりの糸を伸ばしていく」という意味で。赤目は――……凛として時雨さんの「P.S RED.I」から。この曲を聞いて、僕はこの世界に踏み込む決意をしたのだ。
これからも、僕は僕としてこのまま足を伸ばし、糸を広げていくつもり。
頑張る――つもりはないけど、のんびり楽しもう。
【赤目クモのエッセイ】ネット作家がVtuberになった件について @AkameKumoJPVtuber20190727
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