作り帯をつくっちゃえ

増田朋美

作り帯をつくっちゃえ

作り帯をつくっちゃえ

雨が降っていて、ちょっと夏というのには肌寒い日であった。今日は、何だか寒いなあと言いながら、杉ちゃんが、また水穂さんにご飯を食べさせていたところ。

「こんにちは。」

と、玄関先から女性の声が聞こえてきた。

「あれ、こんな雨の日にだれだろう?」

と、杉ちゃんが言うと、

「あたしよ。杉ちゃん、ボケないでちゃんとわかってよ。」

聞こえてきたのは、浜島咲の声であった。

「おう、はまじさんか。まあ、雨が降って大変だったんじゃないの。すぐ入れ。」

杉ちゃんがデカい声でそういうと、

「今日はお箏教室のメンバーさんを一人連れてきたの。何でも帯の事で相談があるんですって。ちょっと話を聞いてやってくれない?」

と、浜島咲は、玄関先でそういうものだから、

「二人分のお茶を用意してあげなければなりませんね。」

水穂さんまでそういうことをいうのだった。そして、よろよろと布団の上に起きようとするが、力がなくて、布団に倒れこんでしまった。其れと同時に、浜島咲が、四畳半に急いで入ってきた。

「あら、今日も右城君は寝たままなのね。少し、外へ出て歩いてみたら?ずっと寝たままよりずっといいわよ。」

咲はまだそういうことを言っている。あんまり人の事を、軽くあしらわないで欲しいなと思う人もいるかもしれないが、杉ちゃんは、そういう事を全く気にしなかった。

「ああ、ここのところ、暑かったり寒かったりの落差が多いもんでな。まあ、しょうがないものはしょうがない。で、はまじさんは今日、何のようで来たんだよ。」

杉ちゃんがそういうと、

「ええ。どうしても聞きたいことが在ってね。この方ね、福山華代さんって言うんだけど、最近になって、うちのお箏教室に入門した新入生なの。」

と、咲は隣で小さくなっている女性を杉ちゃんたちに紹介した。その女性は、小柄な人で、ピンク色のワンピースを着て、髪は清楚に束ねてあるが、少し染めてあるのかなと思われる色をしていた。ということは、年齢はまだ30代後半から、40代前後というくらいの人だろう。見かけで職業を当てるのは難しいような事もあるが、彼女はおそらく、専業主婦みたいな感じで、家の中にずっといたというような雰囲気があった。外へ出て働いているというような感じの女性ではなかった。

「子育てが一段落したから、うちの教室へお箏を習いに来たんですって。まあ、習う動機は何であれ、うちの教室に習いに来てくれたのは、何か意味があると思うのよね。それは、私だって、そう思うわ。お箏に触るのは、生まれて初めてで、難しいって言ってるけど、けっこう楽しそうにやってくれてるのよ。其れだから、私は、このまま、習い続けてくれれば良いと思っているんだけど。苑子さんはそうは行かないみたいで。」

と、咲はそう説明した。

「まあ確かに、それはそうだと思うよ。やっぱり伝統芸能の世界だもん、ある程度時代錯誤というか、時代に合わないことも出てくると思う。」

と、杉ちゃんが咲の話しにあわせると、

「そうなのかしらねえ。なんか時代にあわせてもっと楽しくというわけには行かないのかな。あたしは、これから、もっとお箏の事を楽しく勉強できたらいいと思っているのよ。でも、苑子さんときたら、これからは、着物を着て、お箏教室に来ないと、お箏に触れることはできませんって。」

咲は嫌そうな顔をして、そういうことを言った。

「はあ、そうなのか。でもしょうがないよ。日本の伝統ってのは、日本社会からちょっと隔絶された世界でもあるからね。まあ、着物の着方がわからないのであれば、着付け教室でもいってさ、それで教えてもらいなよ。着物の着付け何て、意外に簡単だからね。多分、頭のいい女性であれば、すぐに

覚えちゃうんじゃないの?」

杉ちゃんがそういうことをいうと、

「杉ちゃん、事情があるかもしれないよ。ちゃんと、話を聞いてあげようよ。」

と、水穂さんが優しく言った。それを見て、硬くなっていた華代さんの表情が少しやわらかくなる。

「まあ、右城君ありがとう。優しいのね。じゃあ、話をつづけるわ。それで、彼女を私は、着付け教室に連れて行ったのよ。500円で習わせてくれるところがあるって、インターネットで調べたのよ。そうしたら、今度は、肝心の着付けは何処へ行くのやらで、変な部品ばかり買わされる羽目になって。」

咲はそういうことを言った。よくある事なのだが、こういうことは、非常に多いことなのだ。着付けを純粋に習おうとすればするほど、そういう悪質な商売に引っかかってしまいやすい。これがあれば着付けは楽になるとか、そういう甘い言葉にだまされて、色んな物を買わされる羽目になり、肝心の着付けを教えてもらうのはずっとあとということが多いのだ。

「結局、お試し受講をして、販売会に来ないかとしつこく言われたけど、それは断るっていって、何とか逃げてきたような物なのよ。そうしたら華代さんは、着付け教室はこわいところだから、もういけないっていうし。かと言って、着付けはやっぱり、教えてもらわないとよくわからない分野だしねえ。それで、どうしたらいいのかって、相談に来たのよ。」

咲は、大きなため息をついてそういうことを言った。

「はあ、其れで、着物を着てこないと、破門されちまうってことか。まあ、そうだねえ。確かに、着付け教室はこわいところというか、そういうイメージはあるよなあ。」

杉ちゃんが言った。

「それでは、どうしたらいいかしら。なんでも着物は、自己流で着ることはできるけど、帯を結ぶことができないって、泣いてるわ。」

「うーんそうだねえ、、、。」

杉ちゃんは少し考えた。

「確かに、着物が着れるようになったとしても、帯が結べないということはよくありますね。もし

、よろしければ、杉ちゃんに御願いして、作り帯にしてもらうというのはどうでしょうか。其れだったら、帯を結べるようになるかもしれませんよ。」

不意に、水穂さんがそういうことを言いだした。

「おう、そうだ。それが良い。じゃあそれでやってみよう。お前さんの作ってほしい帯は袋帯かな、それとも名古屋帯か。それから、希望する形とかあるかな?文庫かな?お太鼓かな?」

杉ちゃんが急いでそういうと、

「ええと、、、ごめんなさい、袋帯か名古屋帯の違いもわからなくて。」

華代さんはそういうことを言った。

「ああ、それは別に恥ずかしいことじゃないよ。知らなくて当然の世界だからさ。明日一時に、ここへその帯を持ってきてくれるか。それで、形とか、そういうことを決めるから。よろしく頼むぜ。」

杉ちゃんは彼女に何も態度を変えずそう言った。そんな事も知らないのかとか、そういう嫌味っぽいことを一切言わないのも、杉ちゃんのいいところだった。

「優しいんですね。そんなこと言ってくれるなんて。」

と、華代さんは小さい声で言う。

「は?優しいとかそういう前に、事実としてある事だけを述べたんだけど?」

と、杉ちゃんがいうと、

「いえ、着付け教室では、そんな簡単な事もわからないのかって、馬鹿にするような顔をされましたから。」

と、華代さんは言った。確かに、そういう着付け教室もある。教えてくれるんだから、知らなくて

当たりまえだで済ませてくれるのではなく、そういう風にこの子はそんなことも知らないのかという、教室もある。もしかしたら、受講生が外国人でもない限り、本気で教えようとはしない。そういう姿勢が伝統文化の世界には存在しているのかもしれない。

「そうはいっても、知らないなら今から覚えればいいことだろう。ただ、そういう姿勢をされて、覚えようとしないのではなく、勉強したい態度をしめせば又変わってくるよ。それだけの事だとおもえ。ま、いずれにしてもさ、明日帯を持ってきてくれよな。作り帯にするから。」

杉ちゃんがにこやかに笑うと、

「あの、差し支えなかったら、先生のお名前を教えていただけないでしょうか。謝礼をきちんと払いますので。」

と、華代さんは言った。

「名前は影山杉三だが、杉ちゃんと呼んでくれ。杉ちゃんと。それに謝礼はいらないから、其れより着物をたのしもうという気持ちを持ってきてくれ。」

と、杉ちゃんはカラカラと笑った。

「ありがとうございます。じゃあ、明日、しっかり持ってきますから。よろしくお願いします。」

華代さんは、丁寧に座礼して、杉ちゃんに御礼を言った。

そして翌日、華代さんは作り帯にする予定の帯を持ってきた。見事な、金銀で飾られた、略式の礼装用の名古屋帯で、普通の人なら、加工してしまうのはもったいないというかもしれないけど、杉ちゃんは、其れを受け取った。とりあえず、名古屋帯なので、基本である一重太鼓を作ることにし、持っていたはさみで、胴に巻く部分、背中に背負う部分、手にする部分を切り離す。普通の人なら、躊躇するかもしれないが、杉ちゃんは何も考えずに帯を切った。ほつれを防止するため、切り口はすべて手縫いで篝縫いした。幸い、昔の帯ではないので、比較的気軽に篝縫いができた。古い帯だと、帯芯が頑丈に入っていて、普通の縫い針では針が貫通せず、布団を縫う針などでやらないとダメな時もあると杉ちゃんは言った。次に、背中に背負う部分をお太鼓の形にし、両端をやはり篝縫いでとめる。そして、それに手にする部分、つまり、手と言われる部分を、お太鼓の真ん中に取り付ける。実はこの作業が難しいのであるが、先ほども言った通り、比較的やわらかい帯であることが救いだった。最後に、胴に巻く部分の両端に紐をつけて完成である。全部の作業で、二時間もかからず、付き添いで来た咲も退屈することなく、作り帯を作る作業は終わった。

「はい、できたよ。一重太鼓の作り帯だよ。つけるときは、帯枕を帯揚げで包んで、それを入れてつけてくれ。あとは、帯締めもつけて固定してね。まあ、簡単に作れるって、分かったら、次はお前さんも作ってみるといいさ。」

杉ちゃんは、にこやかに笑って彼女に、作り帯に生まれ変わった帯を渡した。

「良かったね。これでいつでも着物が着られるぜ。簡単にむすべてしかも楽しい。これで、一件落着よ。」

「しかし、杉ちゃんって本当に縫うの早いのね。こんな速いスピードで、作ってしまえるとは思わなかったわ。」

と、咲はちょっとため息をついて、そういう事を言った。

「スピードっていうか、すごい簡単な作り方だけどな。帯って意外に単純だよ。其れさえ分かれば大丈夫。」

「はあ、そうなのね。あたしには、すごい複雑なところだと思っていたけど。あたしも今まで結んでいたけど、今の作り方見て、作り帯を作ってみようかな?」

「作ってみたい人がまた増えて良かったじゃないですか。」

咲がそういうと、水穂さんが、布団に寝たままそういうことを言った。丁度、四畳半の隣の縁側で作業をしていたので、水穂さんにも作業がしっかり見えていたのである。

「あら、右城君起きてたの?」

「ええ、ちょっと、心配だったものですから。」

水穂さんは、小さい声で答えた。

「まあ、余分な心配はしないでもいいんだけどさ。でもお蔭さまで、帯は無事に結べるようになった。これから、又作って欲しい帯があればなんでも持ってきてくれ。謝礼も何もいらないから。結び方もただの一重太鼓ではつまらないだろ。華さね太鼓に富士太鼓等、種類はいろいろあるよ。もし、其れも作って欲しいんだったら、言ってくれれば作って差し上げるから。」

と、杉ちゃんがにこやかに笑った。それを聞いて華代さんは、

「そんな結び方があるんですか?」

と興味深そうに聞いている。杉ちゃんがあるよと答えると、

「じゃあ、今度は別の結び方でやってもらってもいいですか?一重太鼓ばかりではつまらないもの。華さね太鼓とか、そういうものもしてみたい。なんか、着物の世界って、みんなおんなじだと思っていたけど、けっこういろいろ種類があるものなんですね。私、びっくりしました!」

と、華代さんは明るく言っている。

「へえ、じゃあ、お前さんの家にできそうな帯があるのかい?」

杉ちゃんが聞くと、

「ええ。母の帯がけっこうたくさんあって、今箪笥の肥やしになっているから、それを作り帯にしてくれれば、私が使えるようになるじゃないですか。そうすれば、母も喜んでくれると思うんですね。」

と、彼女は答えた。

「へえ、お母さんも茶道とか、そういうものを習っていたのかな?」

と、咲が聞くと、

「元々、お箏を習いたいと思ったのは、母が若いころ、生け花とか習っていて、その影響だったんです。私は不器用だから、母みたいに綺麗に花はいけることはできませんでしたから、お箏にしたんです。」

と、華代さんは明るく答えるのだった。

「そうですか。それはいい傾向ですね。お箏を習って、居場所がみつかるといいですね。」

水穂さんが細い声であるが、にこやかに笑ってそういうことを言った。

「じゃあまた、作って欲しい帯がでたら、先生に御願いしてもいいですか?もしかしたら、沢山持ってきてしまうかもしれないんですけど、それでもいいですか?」

と、華代さんにこやかに笑って言う。

「ああ、いいよ。どうせ暇人だから、いつでも作るよ。僕は先生じゃないから、先生とは呼ばないでね。ただの和裁屋だからねえ。」

と杉ちゃんがちょっと照れくさそうに言った。

「分かりました。じゃあ、またこの帯を作ってくださいとか、御願いしたくなったら、電話します。あの先生、これが私の番号です。覚えておいてください。」

と彼女は手帖を破って自分の電話番号を書いて、杉ちゃんに渡した。杉ちゃんは、はいわかりましたと言って、それを受け取った。流石にこういう時に文字を読めないのでという事はいえなかった。

福山華代さんは、帯を受け取ってくれて、とても嬉しそうに帰っていった。咲も、杉ちゃんありがとうと言って、彼女と一緒に帰っていく。二人が出ていく風景を眺めながら、

「いやあ、今日はいい人助けをしたもんだ。作り帯を作って、こんな御礼をされるなんて、思いもしなかったよ。」

と杉ちゃんが水穂さんにいうと、

「そうだねえ。彼女が、長続きしてくれるといいんだけど。其れには、彼女自身の問題だけじゃないよ彼女を取り巻く人の問題もあると思うよ。」

と、水穂さんは心配そうに言った。

「幾ら簡単になったと言っても、日本の伝統は、偏見もあるからね。」

「そうだなあ。」

杉ちゃんも腕組みをしてそう言った。

「本当は、偏見なくたのしめたらいいんだけどねえ。もうそういう時代に変わってきていると思うけど。そうはいかないって考える奴らもいるからね。」

それから、しばらくたったが、その番号から、電話がかかってくることはなかった。あれほど嬉しそうにしていたのがまるで嘘のように電話はかかってこなかった。

そして、又梅雨空らしい雨が降っている日。

「こんにちは。」

と、今度は咲が一人で製鉄所を訪ねてきた。

「どうしたの、はまじさん、なんか落ち込んじゃって。」

と、杉ちゃんがわざとひょうきんな感じでそういうと、

「ええ、それがね、彼女、福山さんがお箏教室をやめていったのよ。」

と、咲ははあとため息をついた。

「そうか。誰か家族で、彼女がお箏を習うことに反対している奴がいたか。母親か?それとも、ご主人とかそういうひとかな?」

杉ちゃんが聞くと、

「お母さんは、割とそういう事に関心があったし、生け花も習っていたくらいだから、彼女の事を理解してくれたみたいなんだけど。」

咲は、又ため息をつく。

「じゃあ、反対したのはだれだ?そういうことを知らないご主人とかそういうひとかな?それとも、子供さんとか?」

杉ちゃんがまた聞くと、

「ええ。それもそうなんだけどね。なんでも、お父様がすごく反対していたんですって。彼女、ご主人がいて、子供さんもいるけど、実際はお父さんに借りがあって、それで一緒に暮らさなきゃならない立場の人だから、お父さんから反対されると逆らえないって、言ってたわよ。」

「はあ、お父さんから、切り離すというわけにはいえないのかな?」

杉ちゃんはデカい声で言った。

「そうかもしれないけど、杉ちゃん、世のなかには色んな事情があるから、そうしたくてもできない人もいるよ。」

と、水穂さんがいう。確かにそうかもしれないけどさ、と杉ちゃんは、また考えこんだ。

「もう、旦那さんもいて、子供さんもいるんだったら、そのまま独立しても良いと思うけど、違うのかな?」

「まあそうかもしれないけど、世のなかには色んな人がいるよ。ここへ通っている人を見ればわかるじゃないか。ここには、居場所がないけど、それを模索している人ばっかり来てるじゃないの。」

水穂さんは、杉ちゃんに言った。

「そうかあ。右城君の言う通りかもしれないわよねえ。全く今でも、年寄が力を持ってしまうと、ろくなことがないっていうのは、本当ね。」

と咲は、残念そうな顔をした。

「あたしも、嬉しかったのになあ。彼女が、着物を着て出かけてくれれば、自分としてうごいてくれるかなと思って、ここに連れてきたのよ。だって、彼女、あの家で自分を消さなければ生きていかれないわよ。なんでも頑固な父親の言う通りにして、それで生きていかなきゃいけないなんて、ちょっと、酷すぎるというか、あたしは、かわいそうだと思うのよね。やっぱりね、一人で生きていけたら、良いなと思うときは、必ずあると思うのよ。人間も動物もそういうものだと思うし。それが自然だと思うんだけどなあ。」

「そうかもしれないけどね、人間の事情は複雑だよ。本当に、人間が100人いれば、100通りの生き方があるって、僕も聞いたことあるし、なかには自分を殺して、いかなくちゃ、自分がやれない奴だって、いるっていえばいるよな。つまりどういうことかっていうと、自分を殺さなければ、食べていけない奴だ。」

杉ちゃんは咲にそういうことを言った。

「そうかあ。あたしはただ、彼女、福山華代さんが幸せになってくれれば良いなとおもっただけなのに。あたしは、そういうパイプ役になるのがなにより楽しいのよ。」

「それが浜島さんの幸せなのかもしれませんね。」

不意に水穂さんがそういうことを言った。

「まあとにかくな、人によって、幸せというものは違うからね。」

咲はまだ、わからない感じではあるが、杉ちゃんに言われて、とりあえずそうねとだけ言っておいた。





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作り帯をつくっちゃえ 増田朋美 @masubuchi4996

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