民俗学教授と助手が狗神筋に纏わるある人物の調査に赴く序盤から、土俗的な伝奇系ホラーかと思いきや、アクション、ラブコメ、謎解きミステリー、感動ドラマ、と様々な要素を詰め込んで、荒唐無稽な展開ながら最後まで飽きさせず、一気読み必至のエンタメ小説でした。
最後の最後で明らかにされる真相に驚き、さらにそこからラストに至る展開は、さすが多くの怪談を書かれてきた作者コオリノさんの面目躍如といった感じで、読んでいて背筋がふと寒くなる思いがしました。
“彼女”を主人公にしたスピンオフをぜひ読んでみたいです。
本編も続編が書けそうな展開ですね。その後どのような事件に巻き込まれるのか、主人公たちの活躍を期待します。