第2話 初仕事 〜First task〜

「うわぁ、可愛い、、、」


しまった。思わず口に出してしまった。


「ひゃう!」


すると、アルボルさんの顔が赤くなる。もともと

肌は白いので、余計にそう見える。


なんやかんやでしばらく見とれていると、

うしろから、


「ゔゔん!あら、私の時とは随分と態度が違うわね

 もしかして、その子のこと好きになっちゃっ

た?」


「ひぇっ!いや、えっとその、、可愛いと思いまし

 た!それでみてました!すみませんでした!」


いきなり低音でキレられ、思わず考えていたことを

全て話してしまった。いや、好きになったかは言ってないか。


「あら、よかったじゃない、アル、『彼となら』う

 まくやっていけそうね。」


彼女は意地悪げにいう。何か引っかかるなぁ、


「ひぇっ、その話はやめてくださいぃ、、」


アルボルは攻められて、涙目になっている。章他は

少し考え、


「ま、まぁ、これからよろしくな!アル!」


とにかくこの空気をなんとかしようと陽気に出て、

腕をだす。

今考えれば、アルには逆効果かもしれなかったが、


「……えっ、と、よ、よろしくね?」


と、微々たるうごきだが、章他の握手に応じて、

手を握ってくれる。とても柔らかくて、でもひんやりとしていた。


「……!あぁ、よろしく。」


すると、


「うん!」


アルはニコッと笑う。章他はすでに惚れてしまいそうだった。


と、


「もうそろそろいいかしら?♪私、行きたいのだけ

 ど、♪♪」


「あっ、すいません、行きましょうか!」


心なしか少し声が低くてびびった。


「じゃあ、その本をもって、そこまで行って」


と、指さされた先には、保管庫と同じくらいの背丈の扉があった。

章他とアルボルはそこまで行く。


「よし、ここまで来れたわね、、じゃあ、その本を

 持って、この台座に置いて。」


そういわれ、章他は言われた通り、扉の前の台座に本を置く。


「そうしたら、アルと手を繋いで【Writingしっぴつと、言えば、この物語に入れるわ。」


「おう、わかったよ。……って、手を繋ぐのか!?」


「はぁ、そうよ。     もう!さっきみたいに

 ちゃっちゃとする!」


「は、はい!……アル、行くぞ?」


「う、うん」


「あ、そう!向こうに行ってからのことはアルから

 聞いてね!アル、よろしく!」


「「は、はい!」」


「はい、いいこいいこ、じゃあ、ここで私は貴方達

 をみてるわ。」


なんと薄情なやつめ。


「よ、よし、アル、せーの、




  「『writingしっぴつ開始!』」

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Disperiod・sentence〜物語、冒険してみました〜 雷麦 @raimugi0628

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