第1話 始まりと初まり 〜begin and start〜

『Disperiod sentence?』


「そう。名前の通り、まだ、物語の完結していない

 話よ♪」


「なんでそんなものがあるのさ。」


「そうね、例えば作者が本を書いている途中で死ん

 でしまったら、話は最後までいかないでしょう?

 あとは、作者が気に入らなくて、途中で書くのを

 やめてしまったお話で、神々が気に入ったものは

 こちらで保管してあるの♪そう言う本の完結をさ

 せてもらうわ♪」


「なるほどな。大体わかった。用は俺はまだ完結し

 てない本をどうにか書ききっちまえばいいわけ か。」


「ん、いやそれはちがうよ♪

 言ったでしょ?『君が歴史に載る』んだよ。」


「というと?」


「つまり!!!!

 ででん!君が話の中に入って、直接終わらしてく

 るんだよ!!♪♪♪♪」


今までの倍くらい声出して、自分でサウンドつけて、彼女は不思議なことをいう。


「え?そんなことできんのか?」


「可能なのよ。だって私、神様よ?」


そうだった。すっかり忘れていた。


「……何その目、『そういえば』みたいな顔して!

 この話なしにしちゃうぞ!♪」


怒っているのか、楽しんでいるのかわからない奴だ。


「まぁ、『習うより慣れろ』だよ!一発行ってみよ

 う!」


「お?お、おう………」


彼はついていけていない。まるで学校1日休んだら、クラスの流行が180°変わってたときのような

反応をしていた。


「じゃあ、早速【保管庫としょかん】へ行っ

 てみよう!」


彼女はそんなことお構いなしのようだが。


「えっと、ここを曲がって、ここはまっすぐ、

 んで、ここは壁壊して、、、ここでジャンプ♪♪」


……ん?いま一瞬物騒なワードが聞こえたような、、、?

 まあ、着いたわけだし、どうでもいいか。


「ようこそ!ここが保管庫だよ!まぁ、みんなは

 としょかんって、呼んでるよ!♪」


彼女が説明してくれる。が、章他の興味の先はすでに変わっていた。


「うわぁ、、、ひっろいなぁ、、ここ、本何冊ある

 んだろ、、、」


そこには、100万は超える数の本が棚に並んでいた。


「これ全部完結してないのか、、これを読んだら、

 全知全能かな、読み漁ってやろうかな。」


「えっと、大丈夫かい♪?今回は、とりあえず単調

 で危険度の少ない本をやるよ♪

 ………とりあえずはここの3冊からえらんで♪」


彼女は保管庫の机に3冊の本を並べる。

題名は右から、


『初夏の記憶』 『冬の旅』 『儚き夜』


の3つだ。


「どれも薄いな〜本が。初めには丁度いいのか。

  ……どれにしようかな。」


「どれも難易度は同じくらいだよ♪

 危険度も⭐︎1、ほぼ危険もなしさ。」


「……………よし決めた!僕は『儚き夜』にするよ

 !」


「おぉ!おっけー!♪じゃあ、これから色々と説明

 するから、よくきいてね♪」


「うん!わかったよ!」


「まずいきなりなんだけど、君はここからの旅を

 『2人』でしてもらうよ♪」


「ふーん、なるほど、それってもうだれか決まって

 るのか?」


「うん、実はもう来てもらってるんだ。」


すると、彼女の後ろから、身長は150くらいで、

髪の色はライトグリーン、目はエメラルドグリーンの女の子が出てくる。



「紹介するよ。彼女は、【アルボル】

 新人の 木の神様だよ♪」


「よ、よろしく……お願い、します………」


細々とした声で彼女が言う。

その立ち姿は、まるでかの伝説のユグドラシルを

連想されるかのような、美しさだった。

 

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