118話目

 目の前に拡がる星の海を見回して、地球を探してみた。しかしどれも見慣れなくて、でもお土産に写真を撮っていく。


「出発してどれくらい?」

「ここはどのあたり?」


 遥か彼方にいるはずの仲間に尋ねる。


 あまりにも孤独で静かな、終わりのない旅。


 聴こえた気がした喧騒は、耳鳴りに混ざって消えていった。

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140字小説集 鈴響聖夜 @seiya-writer

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