ゆでたまご

オダ 暁

ゆでたまご

白い大理石の壁を割り

登場したるは

薄衣つけた色白の姫君


掌中に黄金の玉を

かくしもち

先刻まで

アチチアチチ

釜茹での刑にあったことも

とんとお忘れで

ぴちぴちと

ぷりぷりと

魅惑的な肢体をみせつける


我らはゴクンと舌なめずり

ついに辛抱ならず

姫君をそっとつかみ上げ

今度は塩責め

ヤメテヤメテ

カライカライ

いよいよお味見

覚悟はよろしいか

いただきます


あとには白い残骸が散らばっていた


   ※姫君=秘黄身

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ゆでたまご オダ 暁 @odaakatuki

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ