みらい
バブみ道日丿宮組
お題:アルパカのロボット 制限時間:15分
みらい
研究課題というのは付きないもので、かつて存在してた生き物を機械として蘇すことも造作もない。なぜなら我々人間も今は機械化され人間という部分はもはや2足歩行することでしかない。
そして機械化されずに電気信号として機械の中に住み着くものもいる。
「……」
こうして毎日を過ごす私の体にも数万人以上の人間が住み着いてる。体というのは一種の街と同じで、かつて存在した大都市と同じ領域を持つ。
引っ越しなどは、体が繋がる行為によって訪れる。例えば生殖行動、体のメンテナンスが当てはまる。もっとも生殖行動は昔とは違い性別という概念は存在しない。
車にガソリンを注ぐように、人という遺伝子をお互いに注ぐ行為が今の生殖行動である。遺伝子はバックアップもされており万が一体液が外に漏れたとして死ぬことはない。必ずデータ保存された上で摂取は行われる。
なお体にいる人間の行きたい街というのは、アンケートで決まる。その情報が私の頭の中に流れてくる仕組みだ。
無論私も肉体に電気信号として生活することもある。いわば体を動かすのは市長や、県長のような権力を持った存在ともいえる。
とはいえ、外世界を好んで生きようとする人間は少ない。
理由は至極簡単で、不便ただその一言である。
アナログが好きな人ばかりが外世界を歩いてるともいえる。自分というものをしっかりと管理するのは正直いえば私もめんどうである。
ただ電子の世界では到底見れないものが外には広がってる。
例えば、今日訪れてる機械ショップでは、アルパカと人間の生殖行動を眺めることができる。昔であればよくいう濃いジャンルの行為ともいえるかもしれないが、かつて言葉が理解できなかった動物の言語でさえも今はわかる。
当然彼らもまた電気信号体、外世界に機械化して存在してる。彼らにとっては大陸を飛ぶ渡り鳥のような行為が生殖行動なのだ。
性欲という概念すらないため、生殖行動を見つめてるものはいない。自分がきた目的を果たすだけである。
もっとも私の街にも動物の依頼がきてるため、近々ある鳥と生殖行動する必要がある。なお、コンタクトはすでに送ってる。近いうちに目の前で行われる行為を私自身も行うことになる。
「ありがとう」
メンテナンスロボットは代金を要求し、壊れた私の腕と首筋を新品へと取り替えてくれた。これであと数百年は持つだろう。デザインなどを気にすれば、3日も持たないだろうが私は気にはしない。
お金がかかるというのもあるが、変化というのを私は好まない。当然のことだろう。
みらい バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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