時雨
弥生
時雨
「ありがとう」
俺が
「おつかれ」
そう云われて俺は時雨に微笑み返して、ゆっくりと目を閉じた。
時雨と再会したのは高校の学園祭だった。頼まれると断れない性格から俺はクラスの代表として学園祭の実行委員に担ぎ上げられた。同じようにして他のクラスから選出されて来た時雨は実行委員長にまで担ぎ上げられ、同様に俺も副委員長になった。俺は押し付けられた実行委員副委員長と云う役割を
学園祭初日の朝、実行委員の会議室代わりに使っていた音楽室に入ると、まだ実行委員長の時雨の姿はなかった。今まで時雨が俺よりも遅く来ることはなかったので俺は時雨のクラスの教室まで時雨を迎えに行った。時雨のクラスの教室が見えたと同時に教室の入口にもたれ
俺がまだ
振り向くと同じ位の
その女の仔は俺に
「信号機の青を
と意味の
その女の仔の姿はそれ以来、学校でも近所でも
「ねぇ、人類が
サバンナでは肉食動物は自分が生きていく上で必要な最低限の
時雨の話はいつも
ライオンがインパラの
「
保健の先生に差し出された解熱剤を時雨は受け取らなかった。10分だけ待って欲しいと云い残し勝手にベッドに上がりこみカーテンを閉じた。
学園祭2日目、午前中の
巡回しながら俺は時雨に、初日の朝、解熱剤を飲まずにどうやって10分間で熱を下げたのかを
時折、時雨は
「お
ちょうどホットドッグを食べ終えた
俺が中学生になった頃の話だ。
登校中に自宅のそばの交差点を渡ろうとしていたら後ろから左折して来た乗用車がブレーキもかけずに俺の目の前を横切って行った。信号機を見上げると歩行者信号の歩いてる人物が
そんな事を考えながら再びゆっくりと横断をし始めると
「ちんたら渡ってんじゃねーよ!」
と云う運転手の
「文明よ」
人類だけが
熱が出るって云う
10分の
実際、10分後に保健室の体温計で
占いなんて女の仔の遊びだ。そんな
占い師役の下級生は
後夜祭の体育館でのライブ中に、
この後、学園祭の反省会が終わってしまったなら実行委員会は
学園祭で
俺が高校生になった頃の話だ。
登校中に自宅のそばの交差点を
俺はその小学生に信号を守るようにと注意をしに歩み寄り、その小学生の進行方向の信号機を指差した。信号機の青い方のランプが
その
「愛してるって言葉はパラドックスだと思わない?」
本当に相手を
体育館の外で付き合って欲しいと告白した俺に時雨は何の
恋なんてものは
俺の親に時雨を初めて
俺が大学を卒業して無事に
時雨と
時雨 弥生 @yayoi0319
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